三木谷浩史社長は、「最終的には人が重要になる。AIはあくまでツール。1人1人のサービスや商品へのこだわりが集合体となり、それにAIを掛け合わせると、類を見ない人間味のある最強のAIが完成する」と語った。
「楽天モバイル」契約者専用コミュニケーションアプリ「Rakuten Link」に「Rakuten AI」搭載した。楽天ID登録者なら、誰でも利用可能な専用ウェブアプリ(ベータ版)でも提供する。グループサービスに順次導入し、「エージェント型エコシステム」の展開を目指す。
「Rakuten AI」は、「楽天エコシステム(経済圏)」における利用者の体験向上と日々の生活サポートを目的に設計された先進的エージェント型AIツール。豊富なリサーチとエージェント(代理行動)機能を備える。日本語での文脈処理能力に優れており、国内のさまざまなサービスとの統合を可能にし、人々の信頼できる伴走者として、暮らしと社会をより良くしていくことを目指している。

▲「Rakuten AI」の操作イメージ
「Rakuten Link」では2024年10月から、チャット形式のAIサービスを提供している。7月30日からは、AIチャットと自動で提案するプロンプトを活用した「楽天エコシステム」内の横断的な検索を可能とした。ユーザーは、テキスト入力、音声テキスト変換、画像検索により問い合わせができ、さらにAIが生成する追加質問に対して複数のプロンプトから回答を選択することで、よりスムーズに求めている情報へアクセスできる。
2025年秋には「楽天市場」への導入を予定している。ECの利用状況から得られるユーザー属性や好み、購買傾向といった多様なデータを分析することで、個々に最適化した商品を提案する。