上位企業の減収目立つ
今回の売上高ランキングに掲載した企業のうち、増収企業は50社、減収企業は30社だった。
ランキング上位10社のうち、4社は増収で5社が減収となった。増収率が高かったのは、富士山の銘水で16.2%増だった。
減収した企業は、訪販、ネットワークビジネス、宅配など特定のチャネルに偏らず、各業態で影響が出た。
好調を維持していたプレミアムウォーターHDも減収となったが、営業利益は前期比21.7%増の114億8200万円となり過去最高を更新した。

中堅の成長目立つ
売上高100~200億円以内の中堅企業の成長が目立った。上位企業同様に、サロンやネットワークビジネス、訪販などの各チャネル別、商材別でそれぞれが増収となった。
2桁成長を達成したのは、フォーエバーリビングプロダクツジャパンやグラント・イーワンズ、ELJソーラーコーポレーション、メッドコミュニケーションズなど。ELJは前期比26.2%増を記録し、売上高は146億円に拡大した。
極端な増減も
掲載した売上高ランキングでは、極端な増減率も見受けられた。
最も高い増収率を達成したのは化粧品訪販のジュポンインターナショナルで売上高は前期比121.0%増の38億円だった。一方、リフォーム訪販の住居時間は売上高が同43.2%減の60億1400万円、呉服を展示会で展開する京都きもの友禅ホールディングスは同26.5%減の51億6100万円になるなど、大きく減収した企業もあった。
さまざまなモノやサービスが値上げされている今、各社は売り上げよりも利益の確保に重点を置く動きが目立ってきた。業界問わずに破産や倒産が相次ぐ今の日本経済。利益改善が業界の課題の一つと言える。
<調査方法・表の見方>
2024年4月~2025年3月の間に決算期を迎えた企業における「訪販部門」の売り上げを対象にした。
調査方法は、アンケート用紙への記入回答を基本とし、取材による調査結果も加味した。売上高は「下代(出荷ベース)」の金額を税抜で表示した。売上高の単位は100万円。売上高の項目に※がある場合は本紙推定値。増減率の▲は減収を示す。会社名のカッコ内は旧社名。
<企業注記>
◎を付けた企業の説明は以下の通り。
▽ダスキン=訪販グループの売上高。
▽ヨシケイグループ=2024年1~12月度のグループ売上高。
▽ヤクルト本社=ヤクルトレディによる乳製品と清涼飲料水の販売額や、化粧品訪販の売り上げから本紙が推定。
▽ポーラ=委託販売チャネルの売上高。
▽ナック=ナック単体の売上高。
▽らでぃっしゅぼーや、大地を守る会=オイシックス・ラ・大地の食品宅配ブランドで、それぞれの事業ブランドごとに売り上げを掲載。
▽マルコ=MRKホールディングスの連結売上高の内、サロン販売の売上高。
▽ダイアナ=カフェやアパレルの売り上げを含むグループ総売上高。
▽SL Creations=販売会社合計の売上高。
▽シニアライフクリエイト=2024年8月31日付の合併に伴い、合併以前の売上高と合算した売上高。
▽サニックス=住環境領域におけるBtoC向けの売上高。
▽パートナーコ・ジャパン=ゼンノアジャパンの売上高を含めた。
▽モデーアジャパン=2025年4月に事業を終了。
▽サンクスアイ=グローバル売上高。
▽シルバーライフ=FC(フランチャイズ)の総売上高。
▽T―TOP=関連会社を含む全売上高。
▽丸八ホールディングス=ダイレクトセールスにおける訪販売上高を推定。
▽オーシャンシステムは「食材宅配事業」の売上高。
▽日本和装ホールディングス=加盟店が支払う販売手数料。
▽グリムス=子会社(グリムスソーラー)の売上高。
▽OSGコーポレーション=連結業績の内、「水関連機器事業」と「メンテナンス事業」の売上高の合算値。
▽フランスベッド販売=訪販事業以外の売上高を含む。
▽リベラルソリューション=産業用の太陽光発電の売上高も一部含めた。
▽プロメテックスホールディングス=子会社を含む全体売上高。
▽ライジングコーポレーション=エコソリューション部門の売上高。
▽ラサンテインターナショナル(サングループ)=販売会社合計の売上高。
▽日天=産業用の太陽光発電の売上高も一部含む。
▽サンジュニア=企業全体の売上高。
▽ほっとエコライフ=グループ全体の売上高。
▽M3ホールディングス=グループ会社のM3、M-LIFE、グローリンクの合計売上高。
▽シールズグループ=販売会社合計の売上高。
▽ニチリョク=お墓事業の売上高。
▽ヤマノホールディングス=DSM(訪販)事業の売上高。
▽デイマートグループ=販売会社合計の売上高。