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2024.01.05

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【新春インタビュー】 メディプラス 内田恭平社長 「寝ても覚めてもCRMを強化」


オールインワン化粧品の通販のメディプラス(本社東京都)では2023年9月1日付で、内田恭平氏が新社長に就任した。内田氏は、ニッピコラーゲン化粧品の取締役を務めたこともあるなど、化粧品業界において多様な経験を持っている。「これからは寝ても覚めてもCRMだ。定期会員のお客さまだからこそ、さらにコミュニケーション頻度の高い関係性を構築したい」と話す。内田新社長に、メディプラスで実現したい、今後の施策について聞いた。


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60歳で再挑戦

――メディプラスの社長になった経緯について聞きたい。
前職のニッピコラーゲン化粧品に入社したのは、50歳を迎えたときだった。60歳手前で、メディプラスの代表になるという話をいただいた。60歳のタイミングで、人生でもう一度チャレンジしてみたいと思ったことが、ご縁につながった。

メディプラスは2024年で創業20周年を迎える。単品通販のモデルを化粧品に反映した最初の会社だったのではないかと記憶している。

私はこれまで、ポーラやフランスのオルラーヌ、ニッピコラーゲン化粧品、そしてメディプラスと、複数の化粧品メーカーを経験してきた。共通していると思っているのは、商品への思いやりだ。特に、それぞれテクスチャーへのこだわりが強かった。テクスチャーにこだわるということは、それだけ顧客視点を追求してきたということだと考えている。

低い単価が課題


――通販企業としてのメディプラスにとっての現在の課題は、どういったところにあると考えているか。

メディプラスといえば、主力商品の「メディプラスゲル」の定期通販だ。定期通販では、2カ月に1本商品をお届けしており、価格は約4000円だ。1カ月当たりの金額は約2000円となる。

これは、通販の商品としては単価が低いと考えている。

主力の「メディプラスゲル」は、定期会員のお客さまも多い。長く愛用してくれるお客さまが多いこともとてもありがたいと感じている。ただ、クロスセルできる商品が少ないという点が、課題の一つだ。主力の「メディプラスゲル」だけでは顧客単価が低いという点が、もう一つの課題だ。

これから、「2024年問題」など、物流費が上がっていく可能性が高い。顧客単価を上げるための施策は必要だと考えている。

独自成分を配合して発売



――クロスセルできる商材を開発するとすれば、どういった商品か。

やはり、美容理論とリンクした商材でなければならない。「メディプラスゲル」と合わせて使うことにより、さらに美しくなることを、私たちが約束できるような商品を作っていかなければいけないと考えている。

グループ会社のメディプラス製薬は、独自成分として「オゾン化グリセリン(グリセナジー)」を保有している。「オゾン化グリセリン」を配合した新製品はすでに商品化するめどがついており、「メディプラスゲル」がコンセプトとしてきた「乾燥予防」を、さらに深くかなえられるものになると考えている。

メディプラスとしては、「オゾン化グリセリン」を配合した乾燥予防の製品を、お客さまが生活の中で使うシーンを創造していきたい。

定期会員こそ関係強化


――通販事業としては、どういった面を強化したいか。

自分自身に言い聞かせるように使っている言葉がある。「寝ても覚めてもCRM」だ。

通販という「商い」をする上で、お客さまの住所や電話番号を預かってお取引するという点が、何よりもアドバンテージだ。商品を通じてお客さまを美しくするという目的に並ぶ形で、お客さまとリレーション(関係)を築いていくことがベースだと考えている。

メディプラスは、「定期通販」という側面が強い。毎月たくさんのお客さまがリピートして使ってくれている。お客さまが「会員制度」という意識を強く持っている半面、実は、定期会員のお客さまが、一番連絡が取りづらい。会社が自動的に出荷して、お客さまはそれを使うだけという習慣ができてしまっている。

一方、都度買いするお客さまは、コールセンターやECサイトで、定期的にコンタクトしてくれる。そのため、コミュニケーションがしやすい。

定期会員のお客さまと、どうコンタクトを取っていくかも重要だと考えている。




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