OSGコーポレーション、新たな熱中症対策「RACCOON」設置

OSGコーポレーションは、2025年8月13日、大阪・関西万博で新たな熱中症予防対策を導入した。インダストリアルデザイナーの大浦イッセイ氏が開発した「RACCOON」(手のひら冷却機)を設置し、来場者や運営スタッフの熱中症予防を強化するという。

「RACCOON」は、手のひらにある「AVA血管」を冷却することで血液温度を下げ、深部体温の上昇を抑制する仕組みとされている。冷却温度は12°Cから15°Cが最適とされ、これにより血管が収縮せず効率的に血液を冷やすことができるという。手すり内部に冷水を循環させ、常に15°Cを維持することで、利用者は手のひらを安全に冷却できるとされている。利用者はこの手すりを約5分間握ることで、深部体温が低下し、熱中症予防につながるとされている。

▲大阪・関西万博デジタルトラベルゾーン「RACCOON」設置

▲大阪・関西万博未来の都市「RACCOON」設置

▲「RACCOON」15℃の手すり冷却

▲「RACCOON」（手のひら冷却機）

この装置の有効性は、福井工業大学の竹田教授による臨床実験で確認されたとされ、国土交通省の安全大会でもその効果が報告されている。OSGコーポレーションは、これまでにも万博会場内で無料給水スポットを提供してきたが、猛暑が続く中でさらなる対策が求められていた。

また、OSGコーポレーションは「ステハジ」プロジェクトの一環として、使い捨て文化の見直しを提唱している。このプロジェクトは、海洋プラスチック問題や食品ロスなどの社会課題に対して、個人や企業、自治体が一体となって取り組むことを目指している。2025年8月1日現在、407団体がこのプロジェクトに参加している。