体型補正下着をメイン商材にネットワークビジネス(NB)を展開するグラント・イーワンズ(本社福井県、稲井田章治社長)は2023年末から2024年にかけて、新製品を続々と発売する。2023年11月には、微弱電流が流れる美容パック「エレクトリックカレントパック」を発売したが、出足は順調だという。2024年には、ヘッドシャワー、寝具タイプの電位治療器、美顔器の大型3製品の発売を予定している。これらの取り組みにより、24年9月期の売上高を上代で200億円まで高めたい考えだという。稲井田社長に話を聞いた。
─2024年9月期の施策について聞きたい。
2023年9月期は、売り上げにこだわらず質を高める1年と位置づけ取り組んだ。新商品も一切出さなかった。その結果、下代の売上高は前期比6・6%増の130億円となった。
今期(2024年9月期)は、売り上げにこだわりたいと考えている。大幅増収させ、上代売上高200億円を目指す1年にしたい。上代の200億円は、下代でいうと160億円ほどになる。
上代売上高200億円の実現に向けた施策として、三つの大型商品を続々と発売していく。
大型3製品に先駆けて、微弱電流が流れる新感覚の美容パック「エレクトリックカレントパック」を23年11月に発売した。
─売れ行きは。
出足は好調だ。この商品の好調などもあって、2023年11月度の月間売上高は上代で32億7000万円になった。
コロナ禍に、還元水生成器や幹細胞化粧品が好調で売り上げが伸びたときでも、月間売上高の最高は上代で17億円だった。それを大幅に上回る月間売上高となり、過去最高を記録した。
商品の値上げを予定していたことから駆け込み需要があったことも影響した。
─他には、どのような商品を発売するのか。
2024年4月には美顔器とヘッドシャワーを発売する。美顔器もヘッドシャワーはひとまずは1万台の販売を見込んでいる。24年6月には、寝具タイプの電位治療器も発売する予定だ。こちらも1万台の販売を見込んでいる。
外部からも積極的に優秀な人材をスタッフとして入れつつ、コンプライアンスを徹底しながら、売り上げを伸ばしたいと考えている。今期は、売り上げの面で記録に挑戦したい。
大型商品を投入 200億円売って一人前
─業績を急拡大させようとしているのはなぜか。
確かに、業績が急拡大する際には、いろいろと問題が生じる。そう考えると、会社としては、一定の売り上げで安定させた方が良いという考え方もあるだろう。
ただ、当社の会員にはお店を経営している人も少なくない。そうしたお店に資金繰りを確保してもらうという意味でも、大型商品を投入することにした。
以前は「100億円を売って一人前」と言ったものだが、インフレが進んでいることもあり、現在は「200億円を売って一人前」だと考えている。
─発売する美顔器はどのようなものか。
美顔器は、多額のコストをかけて開発した。業界初の商品性を持った美顔器になったと自負している。
低周波、高周波,α波などの機能を備えており、頭皮にも使える。コードが付いておらず、持ち運びがしやすく、お風呂の中でも使用できる。
─ヘッドシャワーはどのような商品か。
ホルミシスパウダーを搭載した商品となっている。
ただ、新商品をさまざま発売するが、当社のメイン商品はあくまで下着だ。新商品の発売は、客単価の増加に貢献すると考えている。
次世代の育成に注力/求めているものを提供
─商品以外の側面での24年の取り組みについても聞きたい。
当社は創業18年を迎えた。18年もやっていると、当初からの会員も、年齢を重ねていく。そのため、次世代の育成には力を入れている。
40代以下の会員しか参加できない研修「次世代GSS(グラント・ステージアップ・セミナー)」なども、各地域で定期的に開催している。
こうした取り組みにしっかりと注力していき、今の30代の人たちが求めているものを提供していきたい。