「NMN」は体内に存在し、エネルギー産生に必須のNAD(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の生成に関わる成分であると言われている。NADは加齢とともに減少し、老化研究や健康維持の分野で注目されているという。同社は約8年にわたり、NMNの研究を進め、血管細胞の健康維持に資する可能性を探ってきたとしている。
研究では、40~59歳の中高年36人を対象に、NMNサプリメントを12週間摂取させた。その結果、血管の硬さが平均でマイナス2.0歳改善する傾向を確認したという。対照群のプラセボでは逆に、プラス0.5歳という結果が表れた。NMNの効果が裏付けられたとしている。特に「健康が気になる層」では改善度が高く、安全性にも問題は見られなかった。

▲ヒト臨床試験での血管の硬さの変化

▲ヒト臨床試験での“健康が気になる方”の結果
さらに細胞実験では、軽度の酸化ストレス下で、1時間に約80%のNADが急減することを発見したという。本来は血管のバリア機能維持に使われるNADが、酸化ダメージ修復に大量消費されることが原因と判明したという。

▲NAD の細胞試験に関する説明
NMNを補給することにより、細胞の接着力が維持され、バリア機能が守られることが分かったとしている。

▲軽度の酸化ストレス状態に NMN を補給する前後の変化