今回の合意により、カインズの全国250店舗以上の実店舗網と、大都が運営するプロ特化型ECサイト「トラノテ」(取扱商品約400万点)を連携させ、建設業や職人が必要な道具や資材を迅速かつ確実に入手できる環境を整えるとしている。リアルとデジタルを融合したサービスで、業務効率化と調達利便性の向上を図り、プロ市場における新しい購買モデルを打ち立てる考えだ。
両社は2016年に業務提携を締結し、翌年に資本業務提携を実施していた。DIY文化の普及や共同イベントなどで協力関係を築いてきた。建築業界では人手不足や資材調達の煩雑化が進む中、今回の完全子会社化を通じて、グループとして一体的な課題解決を進める狙いがあるという。
大都は1937年創業の工具問屋を前身に、2002年からEC事業へ参入。「DIY FACTORY」や「トラノテ」などを展開し、業界のデジタル化を牽引してきた。カインズは1989年に設立され、オリジナル商品の開発やIT小売業への転換を進めるほか、建築プロ向け卸店舗「C’z PRO」などを展開し、プロ市場への進出を強化している。
両社は今後、サプライヤーネットワークを活用してリアルとデジタルの両面から連携を深め、プロフェッショナル市場における唯一無二のビジネスモデルの確立を目指す方針だ。
