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2025.11.06

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【コンタクトセンター特集 独自路線を貫く通販・EC企業の顧客対応術 <健康食品の通販を展開>】 えみの和 八尾隆文社長、「AI導入で業務効率化図る」

八尾隆文氏


「Yamada Farm(やまだ農園本舗)」の名称で健康食品などの通販事業を手掛ける、えみの和(本社福岡県、八尾隆文社長)は、自社コールセンターでアウトバウンドを中心とした営業を展開している。今秋から医薬品の販売に乗り出すほか、2026年4月にはAIを搭載した基幹システムを導入して業務効率化を図る。八尾隆文社長に話を聞いた。






──事業の概要について聞きたい。

創業から26年間で購入実績のある約40万件の顧客に対してアウトバウンドによる営業を展開しているほか、ECサイトでは青汁や乳酸菌を中心としたサプリメントを販売している。単品販売を原則にしているが、会員の要望に応じて約2割引きで購入できるまとめ買いも用意し、定期購入もニーズに応じて対応している。中途解約も電話一本で柔軟に対応している。

サプリメントは機能性表示食品を含めて計19アイテム。まずお客さまの状況やニーズをヒアリングし、対象となりそうな商品を提案している。

購入したお客さまには、商品を掲載した会報誌を同梱しており、必要な時に注文できるようにしている。購入者には定期的にフォローの電話をかけてコミュニケーションを密にしている。

──コールセンターのキャパシティーは。

本社に併設したコールセンターには約70席を構えており、40~60代の約50人のスタッフが担っている。勤続年数は10年を超えるベテランも多い。採用においても経験者が多く、安定して応募がある。立地についても、博多駅から10~15分の好立地であることも応募を後押ししている。

──どんな研修体制を敷いているのか。

採用時の研修については、座学のほか、営業トークの組み立て(マニュアル)やロールプレーイングなどを行っている。

日々の研修では、業務スキルの平準化を目的に、管理責任者が音声を随時確認しながら、助言することでスキルアップに向けて取り組んでいる。

強引な売り方になってしまうと、結果的に継続的な購入につながらないため、よりコミュニケーションに重きを置いている。トーク内容に問題がある場合は警告の対象にしており、別の表現に改めるように指導を徹底している。

──コンプライアンスで対応していることは。
 
契約後には、電話対応したスタッフと別のスタッフから購入の意思確認について確認している。また、80歳以上の購入希望者については、顧客から折り返しの電話を求めて金額などの注文内容を自ら説明してもらう対応を行っている。

──今後、取り組んでいくことは。

11月に関節痛や神経痛、眼精疲労などをテーマにした医薬品をECサイトで発売する。ただ、ECと既存顧客への販売価格に差を付けたい。これまで当社と接点がなかった人の開拓につなげたい。

また、来年4月をめどに、AIを搭載した基幹システムの導入を予定しており、例えば現在は目視で確認しているトーク履歴をAIで表示することで効率化の向上が期待できる。

業務の効率化を進めることで生まれた時間をトークの修正の指導やロールプレーイングに充てることができる。より業務効率を高めることで安定した成長につなげていきたい。

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