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2024.01.15

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【注目の水宅配支援企業】住友重機械搬送システム 「 ディープストレージ式高密度自動倉庫 Magic Rack」水ボトルの倉庫保管量を2倍に 大手水宅配企業にも導入が決定


運搬・物流システムの企画開発などを行う住友重機械搬送システム(本社東京都、続木治彦社長)は、水宅配企業向けに、水ボトルの倉庫内物流を効率化する高密度自動倉庫「Magic Rack(マジックラック)」を提供している。「マジックラック」を導入すると、倉庫内に保管する水ボトルの本数(パレット数)を、同じ建屋容積で最大2倍に増やすことができるという。倉庫内で、ピッキングや搬送を行うロボットと連携した自動荷役作業を行うことができるため、人手不足の解消につながるとしている。同システムは、大手水宅配企業の倉庫にも導入が決まっているという。

「荷待ち」の発生も防げる


 「マジックラック」は、ディープストレージ(多重配列保管)式の高密度保管を採用している。複数の荷物を、奥行き方向に隙間なく保管する方式だ。

隙間なく保管したラックの間を、「マジックドーリ」と「マジックカー」の2台1組の無人台車が移動し、荷物の入庫と出庫を自動で行う。無人台車は、周辺設備と連携し、出庫する荷物を、「マジックラック」外部の決められた位置まで自動で運ぶ。

無人台車が入庫と出庫を行うことで、倉庫内での、人が操作するフォークリフトによる作業を大幅に削減できる。周辺設備を含め、ロボットは24時間稼働できるため、倉庫内の人員の働き方改革につなげることができるとしている。

例えば、翌日の出庫スケジュールに備えて、夜間の時間帯を利用し、ロボットで出庫作業を自動的に行っておくこともできるという。

トラック運転手の残業時間に上限を設ける「2024年問題」では、トラックに荷物を積むのを待つ「荷待ち・荷役」の時間を短縮することが大きな課題として挙げられる。

ロボットが夜間に出庫の作業を行うことは、「荷待ち・荷役」の時間短縮につながるとしている。

ボトルドウォーターの倉庫はこれまで、倉庫内で荷物を釣り上げて運搬するスタッカークレーン方式の倉庫システムを使うのが一般的だった。「マジックラック」を使うと、スタッカークレーン方式で発生していたデッドスペースを、効率的に使えるようになるとしている。

 

導入実績は幅広く


「マジックラック」は、2018年の提供開始以来、食品メーカーや飲料メーカー、3PL事業者など30社以上に導入された実績があるという。

このほど、大手水宅配企業の倉庫内に設置されることが決まったとしている。

これまでは、既存の倉庫などの建屋に導入されるケースも少なくなかったという。マルチテナントとして提供されている、大型の物流倉庫の一区画に導入されるケースも多いという。新築の物流倉庫に導入された事例もあるとしている。 

「マジックラック」は、一般的に10~15メートル前後の高さの建屋に導入されるケースが多いという。20メートルクラスの高さの建屋に導入された実績もあるという。

「マジックラック」の1段当たりの高さは、取扱商品のサイズによって変えられるという。

メンテナンスのしやすさと、頑強なシステムも、「マジックラック」の魅力の一つだ。これまで「マジックラック」を導入した物流倉庫では、システムの故障はほとんど報告されていないという。仮に、地震などによって倉庫内で荷崩れが発生した場合でも、「マジックラック」内に人が移動できる通路があるため、すぐに修理や整備を行うことができるという。

システムやロボットは自動で稼働するため、災害などが発生して万が一荷崩れが起きたとしても、人的被害が発生しない点もメリットだとしている。 


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