公益社団法人日本通信販売協会、第7回次世代コマース大賞に「試薬ダイレクト」選出「ポチスパ」が特別賞

公益社団法人日本通信販売協会(JADMA)は、EC分野で消費者ニーズに応える先進的な施策を展開する事業者を表彰する「次世代コマース大賞」を開催した。2025年11月11日、第7回目となるこのイベントで、大賞に「試薬ダイレクト」を運営する林純薬工業を選出し、特別賞には「ポチスパ」を提供するふくべ鍛冶を選んだ。

「試薬ダイレクト」は、林純薬工業が運営するオンライン試薬購入サイトである。従来、試薬購入には問い合わせや社内稟議が必要だったが、同サイトはECによる直接購入の仕組みを構築した。これにより、承認プロセスの簡略化と決済の即時化を実現し、購買業務を数分に短縮することが可能となったという。カートや見積もり機能、リアルタイム在庫反映により、BtoB小口即決領域で新たな市場を創造したとされる。

▲【大賞】　「試薬ダイレクト」林純薬工業

▲【大賞】　「試薬ダイレクト」林純薬工業

一方、「ポチスパ」はふくべ鍛冶が提供する包丁研ぎの宅配サービスである。従来、刃物専門店への持ち込みが主流だったが、宅配による職人手研ぎサービスを確立した。専用BOXの導入により、刃物を送る際の心理的ハードルを解消し、自宅にいながら熟練の技術を体感できる新しい生活スタイルを提案しているとされる。サイト設計も情報が整理されており、ユーザーに優しい導線と明瞭な価格体系を実現しているという。

▲【特別賞】　「ポチスパ」ふくべ鍛冶

▲【特別賞】　「ポチスパ」ふくべ鍛冶

2026年1月23日には、オンラインで記念講演が開催される予定だ。大賞を受賞した林純薬工業の和田清之社長と、特別賞を受賞したふくべ鍛冶の干場健太朗社長が登壇し、受賞理由を自らの実践を通じて語る。ECの未来を構想するうえで、有益な示唆を得られる貴重な機会とされている。