アスクルは10月19日、ランサムウェア感染によるシステム障害が発覚し、法人・個人向け通販サービスの受注・出荷を停止した。今回、ランサムウェア感染により、障害が発生したのは主に物流システム(WMS)だという。
一刻も早いサービスを再開するため、10月29日から、FAX注文・手運用により、WMSを使用しない出荷スキームを構築した。新木場物流センター、ASKUL 大阪DCの2拠点から、37アイテムを箱(ケース)単位で販売を再開した。
11月12日には、FAX注文・手運用の対象顧客を拡大する。対象商品は237アイテムに増やす。出荷拠点も全国7拠点に拡張し、箱(ケース)単位で出荷する。出荷能力の拡大により、従来の1~2割程度の水準まで持っていくという。
11月中にはFAXに加え、ソロエルアリーナウェブサイトでの注文を再開する計画だ。対象顧客を拡大するとともに、対象商品も箱(ケース)単位の237アイテムに加え、メディカル品約470アイテムを単品で販売する。単品注文商品はASKUL 東京DCから出荷する。
12月上旬以降には、本格復旧フェーズに移る計画だ。ASKULウェブサイトでの注文受け付け、一部物流センターから通常出荷を再開する予定だ。
箱単位ではなく単品の注文受け付けを再開し、物流センターの在庫全商品の出荷を再開したい考えだ。稼働する物流センターも拡大する方針だ。
今回のサービス復旧の計画は、法人向け通販サービス「ASKUL」「ソロエルアリーナ」が対象だ。個人向け通販サービス「LOHACO(ロハコ)」は11月6日時点では出荷トライアル運用の対象外だという。再開のめどが立った時点で案内するという。
