厚生労働省は11月7日、電位治療器を販売するインプレッション(本社兵庫県、小島雄一社長)に対して、薬機法に基づく措置命令を行った。同社は家庭用電位治療器「イアス30000」の販売に際し、認証された使用目的や効能を超える虚偽・誇大な広告を行っていたという。同社については2月にも、同製品の販売で薬機法違反があったとして、大阪府警が同社の小島雄一社長など5人を逮捕していた。
厚労省によると、今回の措置命令の対象になったのは、大阪府警が認定した違法行為と同じ期間の行為だったとしている。
同商品の表示で認められていたのは、「頭痛、肩こり、不眠症、慢性便秘の緩解」に限定されていた。ただ、実際には同社は、他の疾病にも効果があるかのような表示を行っていたという。
大阪府池田市のスーパーで実施された体験販売で、「血液がきれいになる」「糖尿病が治る」といった根拠のない虚偽の説明を行っていたとして、同社の5人が2月に逮捕された。
大阪府警によると、体験会場では1台約100万円の機器を、掲示物などを通じて50~80代の女性らに販売していたという。会場のみで計53台、約4800万円を売り上げていたとしている。
同社は近畿・四国地方を中心に体験販売を展開していたという。購入者の通報をきっかけに違法行為が明らかになった。インプレッションは2024年10月まで日本ホームヘルス機器協会に賛助会員として所属していたが、「会社の事情」を理由に退会していた。
同社に製品を供給していたメーカーは「違反行為を指示した事実はない」とコメントしている。
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