機能性表示食品の届け出件数が激減している。届け出日が2025年4月1日~2025年8月25日の届け出件数は、前年同期間比88.1%減の214件だった。2025年4月1日から、新規の届け出については、「PRISMA2020」に準拠したSRで、新様式での届け出が求められるようになった。この結果、システマチックレビュー(SR)による届け出のペースがスローダウンしているとみられる。これまで届け出件数の多かった主要な成分の届け出件数も減少している。「DHA・EPA」の届け出受理は1件のみだった。
成分別の届け出件数で最多だったのは、「GABA」で28件だった。次いで、「3-(4-ヒドロキシ-3-メトキシフェニル)プロピオン酸(HMPA)」が16件、「難消化デキストリン」が8件だった。
これまで届け出件数が最多クラスだった「ルテイン」は6件、「ブラックジンジャー由来ポリメトキシフラボン」は4件だった。
あるOEMメーカーの担当者は、「『ルテイン』は原料となるブルーベリーの価格が高騰しているため、他の同様の機能がある素材にスイッチする事業者が増えているのではないか。『ブラックジンジャー』も、同様の機能があって使いやすい『HMPA』に切り替えるケースもあると聞いている。さまざまな理由で、素材の切り替えが進んでいるのではないか」と話している。
届け出事業者別で見ると、タイヨーラボが20件で最多。ファーマフーズが16件で2番目に多かった。
これまで届け出件数がトップだった伊藤園は1件だった。
前出の担当者は、「機能性表示食品では、紅麹問題以降、年に1回の自己点検の報告義務が課された。届け出件数が多いほど、毎年、情報を管理・更新する必要がある。届け出件数が多い大手ほど、整理や撤回を進めると聞いている」とも話していた。
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