驚異的な「成約率50%」
──横浜店の特徴について教えてください。
横浜店は神奈川エリアで最も大きな店舗で、毎月1000人ほどのお客さまにご来店いただいています。
2023年10月には店舗のリニューアルを行いました。それまでの、白とグリーンを基調としたイメージから、自然体でくつろげる温かみのある空間へ刷新しました。内装も半個室を導入するなど、よりラグジュアリーなサロンへと生まれ変わっています。
──新規顧客をどのように獲得されているのでしょうか?
私たちの強みは、イベントを通じた出会いと、何よりも「既存のお客さまからのご紹介」が多いことです。
初めてサロンに来店されたお客さまのうち、会員登録(契約)に至る割合が、高い月では50%に達することもあります。
──その秘訣はどこにありますか。
「信頼」だと思います。ご紹介で来てくださる方は、すでにシーボンの良さを知っているご友人やご家族から話を聞いているため、最初から安心して身を委ねてくださいます。
スタッフ全員が「大切な方に心から勧めたい」と思えるサービスと商品を自信を持って提供していることも大きいです。横浜店は全社的に見ても紹介数がトップクラスなのですが、それはスタッフとお客さま、そしてお客さま同士の信頼の連鎖がしっかりと築かれている証だと自負しています。
「挨拶」がサロンの空気を作る
──マネジメントにおいて最もこだわっていることは何ですか?
技術指導はもちろんですが、それ以上に「スタッフ同士の挨拶」や「朝の空気作り」を徹底しています。
スタッフの元気がなかったり、ピリピリしていたりすると、その空気はお客さまにすぐ伝染してしまうんです。
私たちが明るく元気であれば、お客さまも元気になって帰っていただける。だからこそ、お出迎えからお見送り、スタッフ間の連携に至るまで、心地よい距離感と明るさを常に意識しています。
──どのようにお客さまとの関係を深めているのですか?
基本的に担当制ではありませんが、どのお客さまに対しても、その日の肌状態だけでなく「今日はお疲れかな?」といった気分の変化にも気づけるよう、スタッフ間での情報共有を密にしています。
マニュアル通りの対応ではなく、一人の人間としてお客さまに向き合う姿勢を大切にしています。
「最期に思い出してもらえる存在」
──特に心に残っているエピソードはありますか?
以前勤務していた店舗で、私が新人の頃から担当させていただいていたお客さまのことです。
私が異動した後も気にかけてくださっていたのですが、ある時、ご病気で闘病生活に入られたと聞きました。 それからしばらくたったある日、突然、横浜店にそのお客さまからお電話をいただいたんです。「もうサロンには行けないけれど、あの時の時間が本当に楽しかった。元気でやっているか気になって」と。
──闘病中にお電話をくださったのですか。
実はそのお電話の約1カ月後に、その方は亡くなられました。最期の時が近づく中で、シーボンのサロンで過ごした楽しかった日々を思い出し、わざわざ私に声を届けてくださった。その事実に、胸が震える思いでした。 私たちは単に肌をきれいにするだけでなく、お客さまの人生の一部として、思い出に残るような時間を共有しているのだと、その時改めて痛感しました。
お客さまの1日を明るく照らす場所に
──素晴らしいお話ですね。それが安蒜さんの仕事の原動力になっているのですね。
美容の仕事には、外見を美しくすることはもちろんですが、心の拠り所になるという側面もあります。 「シーボンに来てよかった」「ここに来ると元気がもらえる」。そう思っていただけることが、私たちにとって何よりの喜びです。
──最後に、今後の目標をお聞かせください。
「お客さまの1日の気分が少しでも明るくなるサロン」であり続けることです。
シーボンはテレビCMなどの派手な広告をあまり行いません。
だからこそ、私たちスタッフ一人一人がブランドの顔となり、直接その魅力を伝えていく必要があります。 リニューアルしてさらに快適になった空間で、これからも多くのお客さまの人生に寄り添い、長く愛されるサロンを作っていきたいと思います。
