シルバーライフの2025年7月期の売上高は、前期比10.1%増の149億1800万円となった。配食事業は前期比4.4%増の69億1750万円と微増で、ECでの冷凍弁当販売や、福祉施設向けの食材販売で全体の売り上げを伸ばしている。配食事業は微増収を目標に、人材確保の課題に取り組む。
──配食事業の位置づけを聞きたい。
配食事業は土台となる事業で、大切に守っていきたい事業と考えている。祖業であり、売り上げの大半を占める会社の基盤だ。EC事業は成長事業、花形事業として今後も伸ばしていきたい。
業界の中では「コストリーダーシップ戦略」を進めて、シェアを獲得していく。工場や冷凍倉庫、関東圏では自社車両を保有している。他社にまねのできない戦略でシェアを高めていくことを優先したい。
配食は人手不足が影響しており、業界全体で伸びなくなってきている。守りの戦いではある。他社よりもうまく守ることでシェアは拡大できると考えている。
──人材確保が課題と言うが、どのような対策を進めているか。
まずはFC加盟店舗の採用支援。採用ページを自動生成するシステムを用意している。求人サイトに掲載して広告費をかけて募集している。
店舗数の維持も大切なので、店舗オーナーの募集も進めている。オーナーにとっては、安く開業ができ、食材の仕入れも安く済むことを魅力として見せている。新規開業にあたっては、オーナー1人でも成り立つ事業と伝えている。どの店舗も人手不足なので営業活動は活発ではなく、以前よりも競争が緩くなっていることを伝えて、個人のオーナーに向けて発信している。調理は工場で行うため、店舗では盛り付けのみで済む。
撤退を考えている店舗を、新規開業を検討しているオーナーに引き継ぐこともしている。新規開業を検討しているオーナーにとっては、初期費用がかからずに開業できる。前のオーナーにとっても原状復帰工事などを行う必要がなく、お互いにメリットがある。
──高齢者向けの配食事業は、今後どのようになっていくと考えるか。
配食事業は全体的に縮小傾向になっている。目標は微増。現状維持ができれば及第点と考えている。配達員が雇えないのは時代の流れで仕方ないことだが、超高齢社会で需要は高まっている。この穴はECでの冷凍弁当の販売で埋めていけるものと捉えている。
──EC事業の戦略を聞きたい。
デジタルマーケティングを進めている。最も費用対効果が得られる選択肢だ。ターゲットは40代以上。40~50代は高齢者に近づいており、健康意識が高まる。「高齢者向け」と言っているのは売り手側のマーケティングの都合であり、高齢者向けだから他と違うということはない。高齢者が特別に好むメニューがあるわけではない。
流入ワードで多いのは「時短」「コスパ」などで、手作りよりも安く、楽ができて、栄養価が配慮されているという点が評価されているようだ。彩りや食材の立体感も購買に影響している。9月にリニューアルを図った結果、ネガティブなコメントが減ったので、効果は出ているとみている。
配食もECも、つまるところ置き換え需要と捉えている。配食サービスの利用者がECに切り替えることがあるとすれば、配達店舗が無くなってしまったなどの消極的な理由が発生した時だろう。現状、当社においては目に見えて確認できている状況ではない。
続きを読むには会員登録
(無料)が必要です。
会員登録していただくと、すべての記事が制限なく閲覧でき、
著者フォローや記事の保存機能など、便利な機能がご利用いただけます。
無料メールマガジン登録 人気の記事や編集部のおすすめ記事を配信