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2026.01.06

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【新春通販インタビュー】ジェネレーションパス 久野貴嗣取締役「AIで独自ブランド強化、売上をけん引」

取締役 久野貴嗣氏

ジェネレーションパスは、オリジナルブランド「simplus(シンプラス)」の2025年10月期における売上高が、前期比2倍以上に成長したと明らかにした。主に商品ラインアップの拡充が奏功しているという。2025年10月期におけるEC売上高は、前期比0.2%増の133億800万円。ゆるやかな成長が続く中、自社で展開するオリジナルブランドの割合が高まっており、狙い通りの動きだという。久野貴嗣取締役に、成長の要因と今後の展望、EC業界の見通しを聞いた。


――昨今、注力しているオリジナルブランド「simplus」の現状を聞きたい。

オリジナルブランド「simplus」は、〝シンプルにプラス〟をテーマに、主に単身世帯向けの家具や家電を展開している。毎月約10アイテムを発売するほか、近年は売れ筋商品の傾向を分析し、夫婦2人や子どもが1人いる家族向けにも商品を拡充している。

例えば冷蔵庫では、当初の小型ワンドアタイプから、容量を増やしたモデルへとラインアップを広げた。単身世帯の母数には限りがあるため、ブランドのテーマは変えずに、新たな層も取り込んでいく必要がある。

具体的な数字は公表できないが、2025年10月期の売上高は前期比2倍を優に超える成長となった。

――AIを活用した取り組みは。

当社は家電メーカーとして長年やってきたわけではない。家電の知識自体はまだまだ足りていない部分がある。ただ、そこはAIによってかなり補えている。

例えば、一般的に出力(ワット数)が分かれている家電を企画するとき、ワット数によって何が違うのか、なぜちまたにはさまざまなワット数の商品があるのかなど、売上高のデータだけでは分からない、細かい機能などもAIを用いて分析する。

結果として、「『simplus』として展開するなら、この機能はいらないのではないか。逆にこの機能は欠かせないだろう」というように商品開発に落とし込んでいく。家電の知識においては、AIがなければ、ここまでスピード感を持って成長できなかっただろう。

画像生成にもAIを活用している。これまでは撮影用にキッチンなどの場所を借りる必要があったが、AIを使えばその必要もない。数日かけていた画像制作が、数分でできてしまう。

さらに、複数のスタジオを借りなくても、複数の背景の画像を作れるようになり、バリエーションに幅を持たせられるようになった。時間短縮の意義ももちろんあるが、商品写真や商品ページのクオリティーを上げるために生成AIを活用できている。

――USP事業の状況は。

2024年ごろからUSP事業(Unique Stores Platform事業)にも注力している。ペットやベビー・キッズ、大型家具、収納家具などジャンルに特化したECサイトを、それぞれ構築している。

好調に推移するショップと、そうでないショップがある。

やはり、大型家具など大手ECモールでは埋もれがちで、見せるのが難しい商品は、専用ECと相性が良く、好調だ。一方で、単価が安かったり、どこでも買えたりしてしまうメーカーの卸商品などは、あまり大きな成長は見られない。

来年ないし再来年中には、EC売上高における半数を自社のD2Cブランドにしたいと思っている。ただ、D2C比率100%を目指しているということではない。

今後はやはり、ブランド力のある商品やショップが生き残っていくとみている。〝ショッピングAI〟が普及すれば、消費者自身が商品を比較検討して選ぶことも少なくなるかもしれない。そんな中で、大手ECモールの重要度も下がってくるのではないかと思う。

USP事業においては、今後も特定のジャンルに特化した新しいショップを増やしていく計画だ。

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