CLOSE
CLOSE

2026.02.07

ニュース

行政・団体

消費者庁、 「解約の容易化」が焦点 第2回消契法検討会を開催

消費者庁、 「解約の容易化」が焦点

消費者庁は1月26日、「消費者契約法等の在り方に関する検討会」の第2回会合を開催した。今回の議論の焦点は、サブスクリプション(定額制サービス)などの解約を妨げる「ダークパターン」への法的規制だった。消費者の心理的・状況的な脆弱性(ぜいじゃくせい)を突く勧誘への対策も議題となった。通販・EC業界は、契約フローや解約手続き、違約金の設定根拠など、広範な実務の見直しを迫られる可能性がある。

同検討会では、ワーキンググループ(WG)での検討状況を、学習院大学法学部の山下純司教授が報告した。特に通販・EC業界では、「契約は容易だが解約手続きを極端に難しくする手法」が問題になっているとした。

委員からは、「契約の手続きと同等の容易さで解約できるようにすべき」などと、解約の容易化を求める声が相次いだ。具体的には、解約ボタンを見つけにくくするデザイン(ダークパターン)の規制や、電話がつながらないことによる解約遅延をどう防ぐかが議論された。

アテンション・エコノミー(関心経済)に関連し、無償サービスであっても、消費者のデータや時間を実質的な「対価」とみなす取引における消費者保護についても、契約法の射程に含めるべきか継続して検討していくという。

今回の改正の論点として注目されるのが、「消費者の多様な脆弱性」への対応だ。これまでの年齢や判断力といった属性に加え、不意打ち性や心理的圧迫などの「状況的脆弱性」にも着目。事業者に対し、「契約時に消費者の状況を推し量る配慮義務」を課す案が示された。

経済界の委員からは「予見可能性が低く、非対面のウェブサービスでは個々の脆弱性の判断は困難。ビジネスの萎縮を招く」との慎重論が出た一方、消費者団体側の委員は「高齢者がだまされていることに気づかないまま被害が拡大するケースを防ぐため、第三者による解除権の拡充が必要」と主張。議論は現在のところ、平行線の状態だ。

解約時に発生する違約金(解約料)についても、現行法の「平均的な損害の額」という基準が不明確であるとの指摘がなされた。

具体的には、事業者側に対し、解約料の算定根拠を説明する義務を課す案や、立証責任の在り方を見直す案が浮上した。この案が法制化されれば、合理的根拠のない高額な解約料を設定している事業者には、厳しい承正が求められるようになる可能性もありそうだ。

法改正だけで全てのビジネスモデルを網羅するのは難しいため、「法(ハードロー)」で大枠の義務を定め、細かなルールは業界団体等と連携した「ガイドライン(ソフトロー)」で補完する仕組みの導入も議論された。「何が違反で何が適正か」の基準を明確にすることで、健全な事業者の予見可能性を確保しつつ、悪質な業者を排除する実効性を高める狙いだという。

無料メールマガジン登録 人気の記事や編集部のおすすめ記事を配信
登録することで、個人情報保護方針に同意したものとみなされます。

タグ:

おすすめの記事

PICK UP


人気の記事

RANKING

新聞のご紹介

日本流通産業新聞

詳細・購読はこちら