一般社団法人新経済連盟(代表理事・三木谷浩史氏)は18日、2026年5月に施行される改正医薬品医療機器法(薬機法)に関するアンケート調査の結果を発表した。風邪薬などの「濫用等のおそれのある医薬品」に対し、ビデオ通話による本人確認などが義務付けられる新規制を受け、ネット販売を行う事業者の約半数が取り扱いの中止や縮小を検討していることが分かった。過疎地の住民や外出困難な消費者にとって、医薬品へのアクセスが大幅に制限される懸念が浮上している。
調査は昨年10月から11月にかけて、楽天市場に出店する医薬品販売事業者を対象に実施された。改正法では、18歳以上の顧客が大容量製品や複数個の購入を希望する場合、薬剤師らによるビデオ通話での確認が必須となる。
しかし、調査に応じた事業者のうち、ビデオ通話販売を「予定している」と回答したのはわずか**6.8%**に留まった。導入を見送る理由(複数回答)としては、以下の点が上位を占めた。
システムの導入困難(76.1%)
販売フローの複雑化(58.7%)
コストが売上に見合わない(56.5%)
小容量1個の販売についても、約4割の事業者が縮小の可能性を示唆しており、ネット通販における市販薬のラインナップが激減する恐れがある。
新経済連盟は、今回の規制が「顔を合わせる」という形式に固執しすぎていると指摘する。デジタル技術を活用すれば、個人情報と紐づいた購入履歴の管理などで濫用防止は可能だというのが連盟側の主張だ。
提言では、テキストベースのコミュニケーション管理を正規の手法として認めるなど、実効性と利便性を両立させた「合理的判断」を政府に強く求めている。
特に影響が懸念されるのは、近くに希望の銘柄を扱う店舗がない地方居住者や、体調不良で外出できない層だ。常備薬として家族の分をまとめて購入することも困難になる見通しで、セルフメディケーションの推進に逆行しかねない状況となっている。
連盟は今後、政府に対し、施行後の影響分析や「顔を合わせること」以外の代替案の採用を働きかけていく方針だ。
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