「現場の非効率」をAIが解消
「UPWARD」を提供するUPWARD(本社東京都、金木竜介社長)の調査によると、営業活動のうち実際の「商談」に割けている時間はわずか30%にとどまり、残りの70%は移動や事務作業に費やされているという。UPWARDはこの「非販売活動」にメスを入れるという。
同社のサービスの特筆すべき点は、AIによる徹底した「自動化」だ。営業マンが顧客宅に滞在すると、位置情報からAIが訪問を自動検知し、滞在時間を正確に記録する。
さらに、「AIスピーチ(議事録)」を活用すると、訪問中の会話を録音・解析し、退出と同時に日報の要約を自動生成するという。
これまで、営業マンが金曜日の午後に帰社して行っていたような事務作業は、「現場を離れる瞬間」に完了する仕組みとなっているという。
「デキる営業マン」のノウハウは、個人のメモやエクセルデータの中に埋もれ、退職とともに失われるのが、営業マンを多く抱える企業の課題だった。
同社のサービスは、訪問ルートの最適化や名刺・看板のスキャンデータ、商談内容をすべてCRM(顧客管理システム)へ自動集約するという。
最新の「AIスケジューラー」機能では、未訪問の日数や売上期待値をAIが計算。数分で最も効率的な訪問ルートを提示するという。
これにより、新任の営業マンであっても、ベテランに近い精度で優先順位の高い顧客を回ることが可能になるとしている。
同サービスの導入費用は、1ユーザーあたり月額数千円からとなっている。業務支援ツールの「SalesForce(セールスフォース)」を導入している場合、連携した活用が可能だという。
人件費が高騰する現代において、月額数千円で高度な事務・分析作業をこなす「デジタルアシスタント」を雇えるとしている。
営業マンの解放を
UPWARDが目指すのは、AIによる営業マンの代替ではないという。AIが事務作業やルート選定を代行することで、営業マンを「移動と入力」から解放し、顧客とのクリエイティブな対話に100%集中させることにあるとしていう。
デジタルの力でアナログな接点の価値を最大化するきっかけとなりそうだ。
