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2026.03.10

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【食品通販】 <生鮮品CtoC> ビビッドガーデン 秋元里奈社長、「創業10年目迎え新たな成長目指す」

秋元里奈氏


産直通販サイト「食べチョク」を運営するビビッドガーデン(本社東京都、秋元里奈社長)は、2026年で創業10年目を迎える。登録ユーザー数が130万人、登録生産者数は1万1400軒を超えて業容拡大を続けている。近年は生鮮品のCtoC事業に加え、冷凍総菜や野菜の定期便などに進出して新たな成長戦略を描く。2025年の振り返りと2026年の事業の方向性や見通しについて、秋元社長に聞いた。




──2025年10月期の取り組みは。
 
「食べチョク」は安定してきており、登録ユーザー130万人、登録生産者1万1400軒と順調に伸ばしている。「食べチョク」事業単体ではすでに黒字化しており、基盤が整ってきた。
 
お客さまには「いちごグランプリ」などの品評会を多く開催して商品を選びやすくしてきた。実際に、選ばれた生産者は前年比で20倍の売り上げになるところもある。生産者が運営する直売所でも「受賞しました」というポップを掲示することで販売につなげるなど、品質の高い生産者の皆さんは活用している。1カ月だけで過去最高の3000万円の売り上げを上げた生産者も出てきている。
 
社会的なトレンドでは、コメの販売が増えた。新米を事前に予約する人も増えて、新たにコメの定期便「食べチョク お米あんしん便」を始めるなどのサービス拡充を進めてきた。
 
──新規会員獲得の施策は。
 
ウェブ広告に加えて、新たに多様な品種を紹介する「100種類以上あんねん!」というCM動画を制作し、一部はテレビでも放送した。「TikTokShop(ティックトックショップ)」を立ち上げて、一部商品の紹介を始めている。
 
「食べチョク」は、普段から料理をしている40代以上の主婦が中心だが、冷凍食品のプライベートブランド「Vivid TABLE(ビビッドテーブル)」の利用者は、料理の時間を確保することが難しく時短ニーズを求める人が多い。冷凍食品のサブスクを始めたことで、これまで接点のなかった層にアプローチできていることは前向きな成果として捉えている。
 
「ビビッドテーブル」として1月には宮城県からの業務委託を受けて、県内食材を活用した冷凍宅食メニュー「セリ香る旨み出汁の牡蠣ごはん」を発売した。ただ、商品数は増えても、サービスの認知に課題があるほか、国産素材のみで製造していることの強みや差別化をマーケティングのメッセージとして伝えていく必要がある。こだわった食材を使っている商品であっても、ランディングページに伝えきれていない。
 
冷凍食品市場が拡大する中で、その食材の多くは海外産が多い。食料自給率を高めていく観点から、国産の食材を使っている思想の部分を含めて訴求したい。
 
──販売実績の高い生産者が工夫していることは。
 
手書きの手紙を入れたり、地域のチラシを入れるなど、生産者の体温が伝わるような工夫をしている。
 
2月には都内で生産者と共同で「生産者に会える」オフラインイベントを開催した。「理解・推し化・高付加価値化」をコンセプトに、食べ比べ体験や生産背景の解説や参加者同士の交流を通じてブランド理解を深めるプログラムを実施した。ユーザーが主体となってファンコミュニティーを形成するという当社が目指す形に近づいている。
 
──コラボレーション商品にも力を注いでいる。
 
生産者が増える中でもっと販路を広げたいという思いがあり、コラボ商品を開発している。
 
引き合いが多いのは規格外品で、昨年はキリンやUCC上島珈琲とコラボした。パッケージに「食べチョク」のロゴを入れていたこともあり、他社との連携をきっかけに「食べチョク」を知ってもらうことにもつながっている。
 
──2026年10月期の方向性については。
 
M&Aや事業提携を含む成長戦略を積極的に推進する。各地域や各分野に根差した事業との連携を通じ、持続可能な食と農のエコシステム構築を目指す。
 
例えば、小売では食品のブランドを持つ企業、食品スーパーや卸売業者、異業種ではアグリテック企業などが対象だ。食糧安全保障の観点からも、自社だけでは解決できない課題を、他の企業の知見を生かして解決していきたい。

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