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2026.04.03

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【健康食品通販 トップインタビュー】ディーエイチシー 高橋佐和子氏「”顔”となる主力品育成と内外美容の深化」

高橋佐和子氏


化粧品と健康食品のディーエイチシー(DHC、本社東京都、宮崎緑社長)のマーケティングをけん引する高橋佐和子氏は、膨大な商品群を抱える同社の強みを再定義し、新たな成長戦略を描き始めている。それは、単なる販路拡大に留まらず、研究開発力に裏打ちされた「独自価値」の鮮明化と、化粧品と健康食品の融合による、ホリスティックな解決策の提示だという。高橋氏に今後のマーケティング戦略の全容を聞いた。




「ブランドの顔」へ集約する


──入社して約半年が経つ。DHCのポテンシャルと課題は何か?

最大の驚きは、サプリメントにおける圧倒的な浸透力と、性別・年代を問わずあらゆる悩みに応える商品数の広さだ。

ただ、その多様さゆえに、「DHCといえばこれ」というブランドの”顔”が、市場から見てややあいまいになっているという課題も感じた。

これまでは、スピード感を重視し、多くの商材を市場に投入することでシェアを獲得してきた。

今後は、今ある主力の種を「戦略的に、丁寧に育てる」フェーズへ移行する。

──具体的に顔となるのはどの領域か?

現在、前年比130%成長の「エクオール」や、ニーズが拡大している「アイケア」などはその一例だ。

特に、フェムケア領域は社会的な関心も高く、DHCの高品質・適正価格が最も力を発揮できる分野だ。

こうした顔となる商品を明確に定め、ブランドプレゼンスを鮮明化させる。

これまでのスピード感をなくすわけではない。短期的なトレンドへの対応と、中長期的な研究開発に基づく独自価値の創造の、両輪を走らせることにより、競合他社には真似できないDHCならではの差別化を打ち出していく。


顧客メリットの最大化


──二つ目の柱として掲げている「ホリスティック(包括的)」な戦略について知りたい。

私たちは、化粧品と健康食品の両方を高いレベルで展開しているブランドだ。これまでは通販事業の中で、サプリメントを購入するお客さまに化粧品をクロス提案するといった手法のみにとどまっていたと思う。

今後は、これを一歩進め、化粧品とサプリメントのシナジーを理論的に提案していく。

肌の悩みであれ健康課題であれ、外側からのケアだけでは限界がある。健康があってこその美しさであり、両面からアプローチすることで改善のスピードは劇的に上がり、維持も容易になる。

この内外美容の価値を、研究部門と連携してエビデンスとして蓄積し、商品パッケージやプロモーションを通じてお客さまへ伝えていく。

特に、感度の高い層や、サプリメントのビギナー層のそれぞれ向けて、なぜ両方摂るべきなのかという新しい習慣の価値を提示していくことが、私たちのミッションだ。


信頼の見える化と販路最適化


──昨今、健康食品業界では安全性の透明化が強く求められている。

当社では、機能性関与成分の分析結果をロットごとにチェックし、サイト上で公開する取り組みを昨年6月から始めている。

安全性と信頼性をいかに見える化するか。これは経営の根幹だ。研究・製造・信頼性保証の各部門が、厳格に二重チェックを行う体制を強化しており、お客さまが安心して日常の習慣に取り入れられる環境を整えている。

──若年層や潜在顧客へのアプローチについてはどう考えるか?

DHC商品の認知度は高くても、まだ自分のブランドと感じていない層は多い。

俳優の二宮和也さんや本田翼さんの起用、キャラクターコラボなどは、そのきっかけを作るための戦略だ。

一方で、実際の購入体験は、通販、直営店、ドラッグストア、そしてアマゾンなどのECモールと、チャネルを横断して最適化していく。

特に40代以下の層は、自身の使い慣れたプラットフォームでの購入を好むという。それぞれのチャネルの特性に合わせ、どのプロダクトを入り口にするかを戦略的に使い分けるチャネルミックスを加速させる。

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