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2026.04.08

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【健康食品通販 トップインタビュー】ユーグレナ ふぁな(金城煥)上席執行役員「子育て世代・子供向け商品を成長の起爆剤に」

金城煥氏


健康食品や化粧品通販のユーグレナは、2025年12月期の決算において、利益額・利益率を大きく改善し、初の株主配当の実施を公表した。収益基盤を支えるヘルスケア事業において、化粧品「CONC」の成長や、食品の「からだにユーグレナ」が成長を支えたようだ。「これでようやくスタートラインに立った。既存の商品も大事にしながら、子育て世代向けの子ども商品を成長のフックにしていく」と話す、ヘルスケア事業のかじ取りを担う金城煥(キム・ソンファン、通称ふぁな)上席執行役員に、前期の振り返りと2026年に向けた戦略を聞いた。




ようやくスタートライン


──前期決算をどう捉えているのか?

正直なところ、やっと「メーカーとしてのスタートラインに立てた」という感覚だ。これまでは体制の見直しやコスト構造の最適化に奔走してきたが、利益額・利益率という面で他社同様、もしくはそれ以上の水準まで改善した。

グループが手掛けるヘルスケア事業は、キューサイが約260億円、それ以外のユーグレナ・ヘルスケア、エポラ、MEJ、サティス製薬のヘルスケア関連事業の売り上げが約210億円強といった構成となっている。

ブランド別で見ると、化粧品ブランドの「CONC(コンク)」の売り上げが前期比で2倍近い成長を遂げ、全体を大きくけん引した。

キューサイの「コラリッチ」の売り上げも110%程度の伸びを見せ、主力商品としての強さを発揮した。
 
──営業利益率の改善も顕著だが、どのような見直しをしたか?

原価や配送料、販売手数料といった変動費はもちろん、人件費や管理費などの固定費も徹底的に見直した。

あらゆる指標でベンチマークを置き、最適化を図った。

その結果、ヘルスケア事業の調整後EBITDAは20%程度の水準に到達した。これにより、売り上げの水準を押し上げる、攻めの投資ができる体制が整った。


子育て世代の「罪/悪感」に寄り添う


──今期、特に注力しているターゲット層はどこか?

いま一番手応えを感じているのは、30代前後の子育て世代だ。「からだにユーグレナ」シリーズにおいて、子どもの偏食や栄養バランスに悩むパパ・ママ向けの訴求が非常に伸びている。

──従来の健康食品はシニア層が中心だったが、若返りが進んでいるか?

子育て世代は、もともとユーグレナ素材で悩み解決をサポートしたいとずっと思っていた層だ。

ターゲットには、動画広告を中心にメッセージを届けている。ポイントは栄養素の多さやバランスの良さを語る前に、利用シーンを提示することだ。

「今日は子どもがおかずを食べてくれない」と頭を抱えている子育て世代に、「これがあれば大丈夫ですよ」と、1ミリでも罪悪感を解消してあげる。

子どもが大好きなレシピを紹介することも、生活習慣に溶け込む提案の一つだ。

──ECモールでの動きも活発と聞いた。

子育て世代のお客さまはウェブリテラシーが高く、どこで購入するのが自分にとって一番にいいかをよく分かっている。

モールでの定期購入を含め、お客さまが一番買いやすい場所で接点を持てばそれでよしとしている。自社ECとモールを合わせた広告効率や継続率の評価をしている。


素材を主軸とした事業展開


──今後の戦略は?
 
2026年は、素材戦略を中核に据え、国内外でユーグレナを含む自社素材の価値を広げていく。

健康食品市場は、素材やエビデンスの裏付けがより重視されるフェーズに入っており、素材の本質的な価値をどう広げていけるかが重要だと、より強く思うようになった。

国内では、ユーグレナ素材に新たな機能性を積み重ねて、提供価値を拡張していく。

既存のお客さまや商品の領域にとどまらず、用途やユースケースを広げながら、素材・OEM・自社商品の面で提供を強化する。

海外では、日本で蓄積してきた研究データと自社工場の品質管理を強みに素材の拡販を加速する。各国の規制やニーズに合わせて訴求や形態を最適化し、現地での採用実績を積み上げていく。

化粧品領域では、サティス製薬と連携し、素材開発と商品展開の両面で相互に影響力を高めていく。
 直近でリリースした藻類由来のヒト型セラミドもその一例であり、素材や商品の機能を起点に、国内外での展開につなげていく

──今期の意気込みを聞きたい。

これまではコスト構造の最適化を強くけん引してきた。これからは売り上げの成長により重みを置き、将来への種まきを進めていく。商品を届けたいお客さまと、商品の幅を広げ、より多くの方の悩み解決に貢献できるヘルスケアカンパニーを目指す。

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