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2026.04.06

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【健康食品通販 トップインタビュー】ていねい通販 戸田良輝ブランドマネージャー「初回の“感動体験”がLTVを分ける」

戸田良輝氏


「すっぽん小町」や「boco to deco(ボコとデコ)」などを「ていねい通販」ブランドで展開する生活総合サービス(本社大阪府、古賀淳一社長)では2025年、数年ぶりに新規顧客の獲得が好調に推移したという。成長の鍵は、サプリの利用シーンに合わせた訴求を強めたことと、顧客の期待を上回る「初回同梱物」にあったようだ。「開封時の感動体験を設計したことが、継続率改善につながった」と話す、ブランドマネージャーの戸田良輝氏に、同社のCRM戦略について聞いた。






「自分ごと化」で効率化


──2025年の健康食品通販市場は新規顧客獲得の面で非常に厳しかったと言われている。主力商品である「すっぽん小町」の状況はどうだったか?

数年ぶりに好調だった。CPO(顧客獲得単価)も改善傾向にあった。要因としては、クリエーティブ戦略を季節の変わり目や卒業式・入園式といった、ターゲットである女性の世代別に、具体的な生活シーンに徹底して寄り添ったことが挙げられる。

今の私に必要だと、お客さまに”自分ごと化”を促せたのが大きかったと感じている。

──新規顧客の獲得が好調な一方で、通販業界では継続率(LTV)の維持が共通の課題だ。御社ではどのような戦略をとっているか?

私たちはCRMにおいて、「LTVを向上させる施策」と「顧客ロイヤルティーを高める施策」を明確に分けて考えている。

その中でも、特に重視しているのが、初回の同梱物でいかに顧客を感動させるかだ。

例えば、青汁「boco to deco」では、購入から1週間以内の解約率が課題だった。そこで、解約理由を深掘りしたところ、「味が苦い」という不満が集中していることが分かった。

そこで、初回同梱物を改善し、「水量を増やしても栄養は変わらない」「1包を半分ずつ飲んでも良い」といった飲み方の柔軟性を伝えるようにした。

さらに、同梱物の裏面には、「ヨーグルトに混ぜる」など、アレンジレシピも記載した。こうした顧客のつまずきを先回りして解消する情報提供を行った結果、継続率改善につながった。


初回同梱物で感動


──「すっぽん小町」では、初回の梱包箱そのものが特徴的だと聞いた。

通称「初回箱」と呼ばれる初回セットを採用している。これは単に商品を送るための箱ではなく、届いた瞬間に、「良いものを買った」という高揚感を持っていただけるような仕掛けにした。

「初回箱」は、一般家庭のほとんどのポストに入るサイズの規格の箱を採用した。手渡しで受け取る必要のない箱となっている。


▲「すっぽん小町」の初回の梱包箱

「初回箱」は、サプリメントケースがぴったり収まる設計にこだわっており、開封した時の美しさや使い勝手を追求した。

「初回箱」を開くと、サプリメントケースをそのまま取り出して、冷蔵庫に貼って使ってもらえるようにしている。

そのような、お客さまの生活になじむ工夫を凝らした結果、お客さまがSNSに自発的に投稿してくれるほどの満足度につながっている。

──なぜ、初回の体験にこだわるのか?

継続率を高める鍵は、商品到着から最初の2週間でいかにモチベーションを維持できるかにあると考えている。通販で買った商品が届いたときに、無味乾燥な段ボール箱だと、箱を開けずに積んだままになってしまうという経験は誰しもあると思う。到着時の感動がなければ、開封されずに放置されてしまう。

逆に、最初の一歩で、自分の生活を支えてくれるパートナーだと実感していただければ、その後の継続、さらには他者への口コミへと自然につながっていくと考えている。

以前は多くの資料を、送付する同梱物に同封していたが、現在は3枚程度に絞り込んでいる。

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