ニュートリションブランドを展開する武内製薬(本社東京都、小倉由渡社長)の業績が順調だ。2025年3月期の売上高は47億円だった。今期も前期を上回るペースで増収しており、プロテインブランド「THE PROTEIN(ザプロ)」の販売数も堅実に増加している。マーケティングコミュニケーション部長の小林拓哉氏に「ザプロ」の状況や、効果の高かったマーケティング施策、今後の展望などについて聞いた。
ECも「ザプロ」も好調
──「ザプロ」の販売状況はどうか。
売り上げは好調に推移している。当社全体のEC事業の中でも、「ザプロ」は現在、トップラインを占める柱になっている。主にホエイだけでなく、AmazonでのEAAの販売が順調に進んでいる。
ホエイプロテインに関しては、期間限定・季節限定フレーバーなどの新商品にも注力している。現在、ホエイプロテインのフレーバー数は32種類。ガトーショコラ風味など期間限定で販売していた商品も、お客さまから再販の声があり、最終的に定番化する流れになっている。
──現在のホエイプロテインの中で人気フレーバーは。
それは「クッキー&クリーム風味」だ。TikTok Shopの戦略が、人気をブーストさせた要因になっている。TikTok Shopの戦略では、主に自社でのアタック経由でのインフルエンサー投稿を活用した。おそらく、当時は国内でも多くの企業がTikTok Shopにおいて、どのようなインフルエンサーを起用すればいいかわからなかったと思う。
そこで、同社としては、筋トレ動画を投稿しているフォロワー数2000人規模のインフルエンサー約25人に商品紹介の依頼をした。TikTok Shopにおいて、当社の商品動画がどんなクリエーティブでどういう動画が販売につながるのかを検証し続けた。
実際にTikTok Shopのプロテインジャンルにおいて、購入数を見ても、初期は当社の商品が最も人気を集めていたと思う。2025年6~7月において、TikTok Shopでの食品カテゴリで「クッキー&クリーム風味」が売り上げ1位を記録したこともある。
他モールでも完売
──現在の「クッキー&クリーム風味」の販売状況はどうか。TikTok経由で他モールでも完売した。その後、再入荷しても1カ月弱で完売した。そこで、新たに原料を変え、ソイの「クッキー&クリーム風味」の販売に注力した。
マーケティング戦略としても、ホエイの「クッキー&クリーム風味」と同じ施策を実施し、販売数の増加につなげている。現在、全てのECモールで、ソイの「クッキー&クリーム風味」が完売となっており、TikTok Shopを起点とした、他モールへの波及効果を実感している。
──現在、ECにおいて、障壁や困難なことは。
自社ECサイトの規模拡大に悩んでいる。これまで、当社はAmazon、楽天市場などのECモールを主戦場にしてきたことから、モールの攻略方法は分かる。「ザプロ」に関しても、ECモールでは知られているが、自社ECサイトの認知が足りていなかったり、売り上げとしても自社ECサイトの売り上げはモールに比べたら低い。
そこで、会社としても、ブランド戦略室を設立し、ブランドを内側から整えていく作業とアンバサダー施策などを巧みに活用して、自社ECサイトを知ってもらおうと考えている。どのようなブランディング、マーケティング施策を実行していけば自社ECサイトが伸びていくのか。ブランド戦略室で、内容を精査している段階だ。
