三菱食品と日清食品は2026年5月11日、食品流通業界におけるサプライチェーンの効率化を目的とした協業を本格的に開始したと発表した。両社は「商流」と「物流」のデータ連携を軸に、AI技術を活用した発注最適化などを進めている。業務効率の向上や物流負荷の低減を図り、食品流通業界全体の生産性向上と持続可能なサプライチェーンの構築を目指すという。
食品流通業界では近年、需要変動の拡大や物流現場の負荷増大、エネルギー価格の高騰による輸配送コストの上昇が課題となっている。従来は各社が自社の効率を優先して運用してきたが、サプライチェーン全体の最適化は難しい状況が続いていた。こうした背景から、企業間でデータを連携し、需給バランスや物流効率をサプライチェーン全体で最適化する取り組みの重要性が高まっていると両社は説明している。
三菱食品と日清食品は2025年10月から、「商流」と「物流」のデータ連携による3つの実証的な取り組みを進めてきた。両社が保有する発注計画や物流実績などのサプライチェーン関連データを連携し、受発注業務や需給バランス調整業務の効率化と自動化を推進している。また、両社の倉庫や配送トラックなど「物流アセット」の相互活用や最適化、製造・卸売・小売を横断したリアルタイムデータ連携基盤の構築も検討している。
2025年度の主な実証成果として、三菱食品が保有する「特売発注予定データ」を事前に連携することで、日清食品の在庫調整に関する業務時間を月約200時間削減したという。さらに、日清食品の商品情報を三菱食品へ自動連携することで、商品情報の登録業務が効率化されたとされている。加えて、三菱食品から日清食品への発注時に、トラック1台あたりの積載効率を最大化する「AI発注モデル」を構築し、配送に必要なトラック台数を約30%削減できると試算されている。
今後は、AI技術を活用した受発注業務や需給バランス調整業務の効率化と自動化によって生まれた時間やコスト削減分を、商品の安定供給や消費者の利便性向上、サプライチェーン全体の最適化に活用していく方針だという。両社は、自社だけの効率化を追求する従来の商習慣を見直し、製造・卸売・小売の各社がメリットを得られる「共創型データ連携プロセス」の構築を目指している。この仕組みにより、サプライチェーンに存在する「ムリ・ムダ・ムラ」をデータに基づいて可視化し、企業の垣根を越えたデータ連携によって食品流通業界全体の商習慣改革を進めていくとしている。
※本記事の制作にあたってAIを活用しています。
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