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2026.05.14

【インタビュー】日本トリム 田原周夫社長「 健康リテラシー高い層にリーチ、高い付加価値で物価高リスク避ける

日本トリムの業績が堅調だ。2025年4―12月期(第3四半期)連結の売上高は、前年同期比8.1%増の183億4500万円となり、第3四半期としては過去最高を記録した。物価高騰により消費者が財布の紐を固くする中、同社の電解水素水整水器は、健康リテラシーの高い層に、整水器の付加価値を提案できているという。従来の販路を超えたターゲット戦略と、エビデンス(科学的根拠)について、同社の田原周夫社長へ詳しく聞いた。

スポーツ・美容/分野へ「深掘り」


ーー直近の業績、特に第3四半期までの進捗について聞きたい。

職域販売における手応えは非常に大きい。特に少年野球やサッカーなどのジュニアスポーツ分野、そしてミスコンテストなどの美容イベントを通じた展開が好調だ。

例えばジュニアスポーツでは、子どもの健康管理やパフォーマンス向上に関して親の期待が非常に高い。

ミスコンなどはシニア向けも含め多様化しているが、出場者はボディーメークのために日頃から厳しいトレーニングを積んでいる。

こうした人たちは「水」の重要性を深く理解しており、当社の製品が持つ付加価値が非常に刺さりやすい。

ターゲットの意識が高い分、購買率も高くなる。一般的な企業訪問に比べ、健康や美に関するリテラシーが高い層へ直接リーチできるため、納得された上で購入いただけるケースが多い。

地方の「地場企業」へ


ーー金融機関とのビジネスマッチングという新しい動きも気になる。

地銀各行との提携はまだ数件だが、非常に期待している。

これまで当社の職域販売は、大手企業の支社などが主なターゲットだった。地銀と連携することにより、地域に根を張る地場企業にアプローチできるようになっている。当社だけでは入り込めなかった領域を開拓できている。

地銀は地域に強力なネットワークを持っており、銀行のメリットも考慮したスキームを構築することで、新たな販路の深掘りが可能になると考えている。

医療分野の「次の一手」


ーー医療用電解水透析の展開はどうか。

当社の電解水透析は、長期的に見れば患者の治療時の負担軽減や合併症抑制、予後改善という肉体的・精神的メリットともに、経済的なメリットも期待できる。

普及に時間を要しているのは、透析の装置自体が10年以上の長いサイクルで使用されるため、導入のタイミングが限られるという側面もある。

透析業界を取り巻く環境は厳しい。透析患者数は減少傾向に転じている。

2026年度の診療報酬の改定は、透析分野には厳しい内容で、病院経営そのものがひっ迫していると聞く。

そのような中、電解水透析の「患者の負担軽減」は、大きな差別化のポイントになる。長期的な目線で提案を続けていきたい。

「継続しやすい健康法」という価値


ーー物価高による「買い控え」の影響は感じているか。

現時点で、私の耳に届く範囲では顕著な買い控えは起きていない。むしろ、消費の二極化が進んでいると感じる。情報があふれる中で、消費者は「本当に必要なもの」を吟味している。

ウォーターサーバーの市場が急拡大している。ウォーターサーバーが、ライフスタイルとしてのかっこ良さ、便利さを提供するのに対し、われわれの強みは管理医療機器としてのエビデンスベースに”健康”を提案している。さらに、サプリメントや運動と違い、蛇口をひねるだけで日常生活の中で無理なく継続できる。

この継続性の高さこそが、今の健康志向の風潮に合致しているのではないか。

解析技術が追いつき、当社が長年蓄積してきたエビデンスが正当に評価される時代になった。

もちろん、水を飲めば無敵というわけではない。私自身も風邪をひいたりはする。

しかし、毎日の水の積み重ねが健康リスクを下げることは間違いない。この”ウォーターヘルスケア”という概念を、さらに世の中に定着させていきたい。

ーー原材料高騰の影響について、特に活性炭などの不足が懸念される。

電極板の白金や、フィルターに使う活性炭のコスト圧力は確かに強まっている。

特に活性炭は、PFAS(有機フッ素化合物)対策に加え、貴金属のリサイクル工程での利用が急増しており、需要が非常に高まっている。

ただ、これは業界全体が抱える課題だ。 PFASについては、水道法改正などの認知度はまだ低いが、報道が増えるにつれ「安心・安全」への関心は確実に高まっている。

単なる浄水としてだけでなく、管理医療機器としての健康価値をセットで伝えることで、継続的なニーズに応えていく。

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