調査結果によると、労務担当者の約90%が職場の熱中症対策義務化を認知している一方、義務違反時の罰則については約20%が「全く知らない」と回答した。義務化の認知度は高いものの、内容や自社への具体的な影響まで十分に理解していないケースもみられた。

▲熱中症対策義務化の認知は約90%も、“理解の深さ”には課題

▲義務違反の罰則、約20%が「全く知らない」と回答
現在実施している暑さ対策としては、「エアコン・空調管理」が68.6%と最も多く、「水・飲料の常備」は51.0%にとどまった。空調設備などの環境面での対策は進んでいるが、水分補給といった行動面の対策は半数程度にとどまっている。「特になし」と回答した企業も6.8%存在し、十分な対策が取られていない職場も一定数あることが明らかになった。

▲暑さ対策は「空調中心」、水分補給対策は約50%にとどまる
改正規則施行後に新たに始めた対策としては、「水・飲料の常備」(31.8%)や「エアコン・空調管理」(30.4%)が挙げられたが、「特になし」とした企業も27.0%に上った。義務化から1年が経過した現在も、約3割の企業が追加対応を行っていない実態が示された。

▲義務化後は水分・空調対策強化が多数、ただし約30%は追加対応せず
今後強化したい対策については、「空調設備の拡充」と「無料で飲める水・飲料の用意」がともに16.2%で最多となった。水分補給環境の整備が課題として認識されているが、現状では水分補給対策の実施率が約半数にとどまっている。企業側には「重要だと分かっているが十分に整備できていない」というギャップが存在しているという。

▲水分補給は“強化ニーズが高い分野”、空調と並ぶ最重要テーマに
ナックのクリクラ法人室長によると、暑さ対策への企業の意識は年々高まっているものの、水分補給は従業員任せとなっている場合が多く、環境整備にはばらつきがあるという。ウォーターサーバーの導入など、誰でも手軽に水分補給できる仕組みづくりが重要とされている。

▲クリクラ活用例
2025年の職場における熱中症による死傷者数は1,681人と、2016年の3倍以上に増加している。改正労働安全衛生規則では、WBGT(暑さ指数)28度以上または気温31度以上の環境下で、連続1時間以上または1日4時間を超えて作業する場合に熱中症対策が義務付けられ、違反時には6カ月以下の懲役または50万円以下の罰金が科される可能性がある。

▲参考:2025 年(令和7年)職場における熱中症による死傷災害の発生状況(令和7年 12 月末速報値
5月にもかかわらず気温が30度を超える日が続く中、企業には環境面・行動面の両面から暑さ対策の整備が求められている。
※本記事の制作にあたってAIを活用しています。
