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2026.07.03

特集

ランキング

【2026年版 化粧品通販売上高ランキング】実質成長率は5.5%に 106社合計売上高は7418億円超

本紙がこのほどまとめた、2026年版「通信販売化粧品売上高ランキング」では、ランキング化した106社の合計売上高が7418億5600万円となった。前年と比較可能な29社で算出した実質成長率は、5.5%のプラス成長だった。




クレンジングオイルが好調



1位のオルビスの2025年12月期は、クレンジングオイルを中心としたスキンケアの伸長により増収増益を果たしたという。直販の通販チャネルは顧客の稼働促進に注力し、購入単価が上昇したとしている。

外部チャネル(ECモール)も、高い売り上げ成長率を維持した。クレンジングオイルが美容誌や口コミの両軸で高評価を獲得しており、好調なのだという。


急成長ECが店販シフト


急成長を遂げているのが、化粧品ブランド「Yunth(ユンス)」などを展開するAiロボティクスだ。同社は、これまでの自社EC主導のD2Cのビジネスモデルから、日本の美容市場の9割を占めるリアル店舗の攻略へとかじを切り、持続的な高成長を目指すと発表している。現在は3割強にとどまっている店頭卸売(店頭販売)の比率を、2027年3月期中に7割から8割の水準まで大幅に引き上げる方針を明らかにした。


AI活用にアクセル


化粧品EC事業でのAI活用が加速している。

アテニア(本社神奈川県)では2月10日、「アテニアオンラインサイト」に、ユーザーが音声とチャットで相談できるオンライン接客AI「アテニアAIビューティアドバイザー」を導入した。直営店舗の美容部員が培ってきた接客ノウハウを活用しているという。

前出のAiロボティクスではこれまでも、同社独自のAIマーケティングシステム「SELL(セル)」を用いた展開を行ってきた。同社では、このシステムと、実店舗の販売データであるPOSデータを連携させるシステム開発にも乗り出している。これまでEC領域で培ってきた高度なデータ分析技術を、実店舗での販売へと応用し、地域別のウェブマーケティングと店頭購買の最適化・最大化を目指すとしている。同社の龍川誠社長は、今回のデータ連携への投資について「3年先、5年先の未来から逆算した極めて適切な前倒しの投資である」と強調している。


男性起用が上回る


「推し活」は美容の分野でも大きな影響力を与えているようだ。口コミプラットフォームを運用するアイスタイルのユーザー調査によると、「推しに会う日を思って美容に投資する”推し事美容〟」が拡大しているという。

最近では、推される対象である、アイドルやアーティストがアンバサダーや広告を務めるケースも増加している。

アンバサダー起用では、これまでリーチできなかった層に出合える。強力なアクションを生み出すため、ブランドのロイヤルティー向上に寄与するケースも見られるそうだ。ユーザーが、ブランドの商品を買って、応援(推しに投資)するのだという。

男性有名人がアンバサダーや広告に起用される回数は、女性を上回る傾向にあるとしている。アイスタイルデータコンサルティングのデータアナリスト兼リサーチャー@cosmeリサーチプランナーである西原羽衣子氏によると、「昔は、女優やアイドルが、『こういう風になりたい』という憧れで起用されることが多かったが、コーセーの大谷翔平さんの起用を機に、男性起用が増えている。今年に入って新たに男性が広告に起用された商品は16ブランド、女性は5ブランド(26年4月末現在、@cosme調べ)だった」と話す。

化粧品ブランド「KATAN(カタン)」を展開するHello Venus(ハロービーナス)は、人気男性アイドルグループ「M!LK(ミルク)」のメンバー曽野舜太をブランドアンバサダーに起用した。同社の製品は、TikTokなどのSNS上で大きな話題を呼んだのだという。

SNS発のブランドはブームが1カ月程度でしぼむなど短命に終わりやすいとされる。そんな中、同社は、積極的なタレント投資を行い、持続的な成長を実現しているそうだ。同社の26年11月期の売上高は、前期の約10億円から倍増となる年商20億円に達する見込みだという。

起用する場合も、各ブランドの特徴に合ったアンバサダーを厳選することが、起用を最大限生かすために重要なようだ。


東南アジア、4日で1億円超


国内市場が中長期的にシュリンクする中で、海外化粧品市場は成長を続けている。

中国市場を主戦場にするアクシージアは、東南アジアなどにも注力し始めた。マレーシアのECでのプロモーションによって4日間で1億3000万円を超えるGMVとなるなど、成功事例が生まれている。

国を挙げての「J-Beauty」推進の動きも相まって、日本ブランドの参入が今後もますます加熱しそうだ。



<調査方法・表の見方>

◇「化粧品通販売上高ランキング」は、全国の化粧品通販事業者を対象に調査を実施。企業からの回答や取材データをもとにランキング表を作成した。

◇調査対象期間は、2025年4月から2026年3月の間に迎えた決算期の売上高。化粧品通販専業は全社売上高、その他の商品ジャンルを扱う企業は、化粧品部門の売上高を掲載している。

◇店舗や卸、海外事業の売上高を含む企業もある。回答のなかった企業は、取材データや開示情報をもとに推定数字を記した。

◇売上高は百万円単位とし、増減率のパーセントは小数点第二位を四捨五入した。増減率の「▲」はマイナスを表す。表中の「※」は本紙推定、「 」は不明、もしくは算出不能。

◇化粧品の製品カテゴリーについては、スキンケア、ベースメーク、メーキャップ、ヘアケア、クレンジング、せっけん、香水、バスケア、デンタルケアと定義した。


<企業注記>
 ◎オルビス=自社通販・直営店舗の売上高を推定

 ◎ファーマフーズ=育毛剤やまつ毛美容液、薬用化粧品、ヘアケア製品、薬用デンタルリンスの売上高を含む

 ◎I―ne=EC全体の売上高

 ◎コーセー=国内のEC売上高

 ◎北の達人コーポレーション=全体の売上高

 ◎アクシージア=中国・日本国内外の全体のEC売上高

 ◎マツキヨココカラ&カンパニー=マツモトキヨシグループ事業とココカラファイングループ事業の化粧品売上高の合算から推定

 ◎フューチャーラボ=フューチャーラボの全社売上高。一部サプリメントの売り上げを含む

 ◎ハーバー研究所=通販全体の売上高

 ◎不二ビューティ=通販事業を実施していたスイスセルラボ・ジャパンを吸収合併。通販部門の売上高を推定した

 ◎カタログハウス=決算月を3月から12月に変更。推定売上高は年間の数値

 ◎ユーグレナ=LIGUNAなどのグループ全体の化粧品売上高を推定。キューサイは含まない

 ◎ヤーマン=決算期変更に伴い、8カ月の短縮決算で推定







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