ランクアップ(本社東京都)は、累計販売本数が3000万本を突破した「マナラ ホットクレンジングゲル」シリーズを展開している。2025年9月期の売上高は、前期比5.6%増の144億6800万円だった。「会える通販」をより一層強化しているという、同社の岩崎裕美子社長に話を聞いた。
──成長の要因は。
「熱狂的なファンに支えられる会社になる」というスローガンを徹底していることがある。
直接お客さまと接する「会える通販」を強化した。2024年5月には、銀座本社の近くに、ショールーム「マナラビューティールーム」を開設した。通販で販売しているからこそ、お客さまからは「製品を直接試したい」というお声が多い。ビューティールームでは商品を販売せず、カウンセリングなどを行っている。リアルイベントなど、お客さまに直接会って、より丁寧な対応に取り組み続けた結果、リピート率が向上した。
お客さまのお声に向き合い、不満を解消していくため、「不便・不快撲滅プロジェクト」を立ち上げた。会議を1年以上、頻繁に実施している。お客さまからのご指摘や「使い方が分からない」といった声をもとに、同梱する案内チラシを改善したり、お客さまが自分に合った商品を選びやすくなるよう、チャートを作成したりしている。
EC事業の売り上げの約9割は自社サイト経由で、モールに依存しすぎず、「ファンとのつながり」を大切にしている。
──新たにショールームを開設したと聞いた。
本社6階のフロア全体を、新たなショールームとしてオープンした。完全予約制で、「マナラ」の会員限定のショールームだ。「ビューティールーム」を新ショールームに拡大移転した。1台約700万円の肌診断機を2台導入し、データ分析に基づいて、カウンセリングを行う。お客さまの日常を輝かせるためのイベントを開催するスペースも用意している。
商品を試し、体験する場として提供している。その場で購入する必要はない。お客さまにリラックスして体験していただける空間づくりを行っている。
──「東京純豆腐」や「パンとエスプレッソと」など、異業種コラボを積極的に行っているが。
女性顧客が多く、かつ「成分にこだわり、体の中から美しく」といった当社のコンセプトとの親和性が高い企業とコラボするようにしている。
──働きやすい会社として多くのアワードを受賞されているが。
以前の「ワンマン経営」だった暗黒時代から脱却し、社員が主体的に提案できる「キャリアオーナーシップ経営」にシフトした。現在は従業員の8割が女性で、そのうち4割がママ社員。復職率は100%を維持しており、仕組みだけでなく戻りやすい雰囲気も醸成できている。
──海外事業の展開について聞きたい。
現在は台湾を中心に展開している。台湾に子会社があり、進出して10周年を迎えた。ドラッグストアや大手ECモール、自社サイトを展開している。
台湾でも、5年ほど前から、お客さまを招いたリアルイベント(パーティー)を毎年開催している。私たちのコンセプトである「会える通販」を海外でも実践しており、直接お会いしてお声を聴くことで、非常に熱量の高いファンベースが築けている。
コロナ前は中国やシンガポールにも広げていたが、現在は戦略的に縮小し、国内市場に集中している。今後の海外事業は中東情勢などが落ち着くタイミングを見て、アジア圏を中心に拡大していく方針だ。
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