ファーマフーズグループのフューチャーラボ(本社東京都、益田和二行社長)は、ピーリングゲルを始めとした化粧品・健康食品を通販で販売している。2025年7月期の売上高は、EC市場の競争激化などを背景に、前期比5.9%減の72億5200万円だった。同社では、顧客との関係性を向上すべくコールセンターの強化に取り組んでいる。「クレームゼロ」が目標だという。商品開発にも活発に取り組んでおり、年間20商品以上のペースで発売しているそうだ。同社の大橋綾介専務取締役と田倉洋祐常務取締役に話を聞いた。
──化粧品通販業界の現状をどう見るか。
大橋:化粧品通販については、市場拡大期から、優勝劣敗の正常期に入ったのではないか。顧客が、多様なチャネルで商品を比較するようになっており、広告を増やし販促をすれば売り上げが伸びる構造はもうなくなってきている。プレーヤー数もかつてより増えており競争が激化している。
──以前は、テレビ通販が強かったように思うが、現在のEC比率は。
田倉:2016年のグループ入り以降はECを伸ばして来た。現在は8~9割がECの売り上げだ。他に、ラジオ、インフォマーシャル、新聞などによる通販も行っている。
──AIが化粧品通販市場に与える影響についてどう見るか。
大橋:AIの活用で、社内業務の生産性向上が進むと見ている。広告やレスポンス分析、顧客対応などさまざまな領域で活用が進むだろう。もう一つの影響としては顧客の商品選びの方法が変わる。検索エンジンで商品を探す方法から、AIに悩みを聞いてもらいながら対話の積み重ねの中で選ぶようになってくるだろう。
──通販会社はどう対応していくべきか。
大橋:企業・ブランドをいかに信用してもらい、LTVを高めるか、つまり顧客との関係づくりが一層問われるようになる。新しい商品を購入してもらうときに、フューチャーラボから買おうと思ってもらえるようにしたい。
──そのためのCRM施策は。
田倉:さまざまあるが、コールセンター対応には力を入れている。24年からは「クレームゼロ」を目指す取り組みを行っている。聞き起こしで「何が悪かったか」を突き止めたり、月1回振り返り対応についてヒアリングをしたりしている。クレームが50%以上減少した。
大橋:(1)顧客に使ってもらいやすい新商品の開発(2)新規顧客の獲得効率の見定め(3)顧客との関係性向上─といった当たり前のことをしっかりやっていくことが大切だ。商品開発においては、ファーマフーズの機能性素材といった、グループのアセットを持っていることが強みとなっている。
──商品開発で大切にしていることは。
大橋:「使用感」や「悩みを解決できるか」はとても大切にしている。毎月5~10商品の開発に着手するが、厳しい視点で振るいにかけ、年に20製品程度を発売している。
──中長期的な方向性・目標は。
大橋:われわれはものを開発して売っているだけではない。顧客の美容や生活の質に寄り添うというのが大事な視点で、そのマインドを忘れないようにしている。少数のヒット商品に依存するのではなくさまざまな商品を開発する中で、長く支持される商品を作っていきたい。
