全国で1200以上のCPサロンを展開し、化粧品の販売を手がけるCPコスメティクス(本社東京都)では2025年、デジタルネーティブである、20~30代の若い世代の新規開拓に成功している。今後3カ年を見据えた主力ブランドの刷新により、最も市場規模の大きい40代以上の顧客層の深耕を狙う構えだ。次なる成長へ向けた戦略を児玉晃洋社長に聞いた。
顧客の若返りに成果
──6月、全国のサロンオーナーを招待した全国大会は韓国で開催した。2024年度以来の海外開催となったが、手応えは。
サロンオーナーたちのモチベーションはとても高いと感じている。
全国のサロンのモチベーションの維持と向上のためには、年に1回、成績上位約3割のオーナーを招待するこのイベントが極めて重要だ。50周年目前という節目もあり、今回は韓国の複合型リゾートでの開催に踏み切った。
初日に新商品の発表や技術研修、翌日に表彰式を行う日程だったが、現場の熱気は想像以上だった。特に、ここ3~4年で全国的に若い世代のサロンオーナーが増えており、長年トップを維持していた上位勢に食い込んできた形だ。この波が、全サロンへの良い刺激となっている。
──若いオーナーの台頭が、顧客層の若返りにも直結しているのか。
現在のサロン流通において、若年層の開拓に成功している点は、当社の大きな強みと言える。かつては全顧客の2割に満たなかった20~30代の比率が、直近では3割に迫る勢いを見せている。
象徴的なのは、昨年投入した若年層向けの新スキンケアラインの効果だ。
この新ブランドが呼び水となり、年間を通じて新規顧客数が前年比17%増と大幅に伸長した。これまでの「お友達を紹介してください」という対面の口コミに加え、若い世代は日常の会話と同じ感覚でスマートフォンやSNSを活用している。サロンへ足を運ぶ前にデジタル上で十分な情報が共有されているため、新規客であっても高い安心感を持って来店される。
若い世代が安い商品だけを買うかといえばそうではない。新ブランドをきっかけに通い始め、「ソワーニュ フィエルテ」などの上位ラインを購入するケースも増えている。
若い世代を窓口に、顧客一人当たりのLTVを高める循環が生まれつつある。
40代の層を厚くする
──一方で、化粧品市場において最も購買力の高い40代以上の層に対しては、どのような戦略を描いているか。
若年層の開拓に成功した今、次の一手として40代の顧客層の拡大を狙い、段階的に既存の主力のラインアップの刷新を図る。具体的には、2026年度から2028年度までの3カ年計画で、当社の基幹ブランドを順次リニューアルしていく。
その第一弾として、11月にクッションファンデーションをリリースする。サロンの現場では、エステ後のメイクのアドバイスとして、ベースメイクの強化が長年の課題だった。
顧客アンケートでも常にベースメイク品の拡充を求める声は少なくなかった。
あらゆる世代に対応する高品質な設計ながら、競合他社より手に取りやすい価格帯に抑え、アクティブユーザーの獲得を加速させる。
さらに、2027年の年明けには、最高峰ラインである「ソワーニュ フィエルテ」の刷新に着手し、既存顧客の満足度向上と、そこからのご紹介促進を徹底する。
──商品の刷新だけでなく、サービス(技術)面でも大きな変更があると聞いた。
「ソワーニュ フィエルテ」の刷新と全く同じタイミングで、実に12年ぶりに、フェイシャルエステの施術メニューも一新する。
大型スキンケアの刷新とエステ技術の刷新を同時に行うのは、当社の歴史のなかでも初めての試みだ。
現場の負担は決して小さくないが、全国の代理店のトレーナーの協力や、e―ラーニングを活用しながら技術研修を行い、さらなる顧客満足と定着を目指す。
商品という「モノ」と、技術・言葉という「コト」を同時に新しくすることで、現場の気持ちの鮮度を高め、お客さまにより高付加価値なサービスを提供していく。
