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2026.07.08

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【「デジタルとコミュニティーの融合目指す」】ナガセビューティケァ 鳥江孝治社長 インタビュー

鳥江孝治氏


化粧品・健康食品の訪販を展開するナガセビューティケァ(本社東京都)では、鳥江孝治社長が就任1年を迎えた。原材料高騰への対応や、次世代への引き継ぎも踏まえた訪販事業の立て直しに向けた「デジタルとコミュニティーの融合」について話を聞いた。



高齢化が進む訪販


──社長就任から1年が経過した。主軸である訪問販売事業の現状をどう振り返るか。
 
訪販を軸としたマルチチャネル化を目指し、3年前にはEC事業も立ち上げた。
 
訪販市場はここ15年ほど、右肩下がりが続いている。
 
当社でも販売員の高齢化と活動量の低下という構造的課題は変わっていない。現在当社には、代理店であるマネージャーが約360人いるが、新たにマネージャーになる人数よりも、マネージャーをやめる人数の方が多いのが現状だ。
 
──その打開策として、どのような施策を打っているか。
 
訪問販売というチャネルそのものは変えない。変えるべきは「商品」と「販売制度・教育」だ。
 
商品面では、当社の強みであるハーブ研究のサイエンスを研ぎ澄まし、他社と差別化できる有効成分の開発を進めている。
 
今期は戦略立案の期間とし、中期経営計画の中でスキンケア群の立て直しと新しいラインアップの構築を図っている。
 
販売制度では、代理店育成を促進するような制度改定を検討している。
 
親から子、子から孫へと事業を引き継ぐ既存の「引き継ぎ制度」と合わせて、次世代へのバトンタッチを後押ししていく。


資材高騰と供給リスク


──中東情勢の長期化などにより、原材料や資材の高騰が深刻化している。足元の影響はどうか。
 
非常に大きな影響が出ている。代理店やビューティコンサルタントに配布するカタログなどの紙媒体やインクの値上がりが直撃している。
 
化粧品の容器やパッケージも10~30%ほど値上がりしている。
 
現在は、すべて自社でコストを吸収している状況だ。化粧品という特性上、パッケージを簡素化して質を落とすわけにはいかない。
 
──今後の製品値上げの可能性や、その他のリスクについては。
 
状況がさらに長期化すれば、再び製品値上げに踏み切る選択肢も出てくるだろう。しかし、それ以上に懸念すべきは「物を作れないリスク(納期遅延)」だ。資材の遅れは数カ月におよぶケースもあり、一部のサプライヤーでは新規案件の受け付けを停止する動きもある。
 
今年8月発売の新製品の資材は確保しているが、それ以降の開発スケジュールについては、しばらく状況を見極める必要がある。


デジタルでコミュニティー強化


──業界内ではデジタルの活用による顧客開拓も活発化している。御社のデジタル戦略は。

 
当社の組織は平均年齢が60代後半と高いが、50代以下の世代はデジタルへのリテラシーが高く、習得も早い。
 
次世代の販売員や顧客を獲得するためには、従来のサロン活動をベースにしつつも、デジタルツール導入で若年客にリーチすることが欠かせない。
 
具体的には、SNSやアプリ、デジタルを使ったカウンセリングの仕組みを構築していく。
 
──具体的にどのようなアプローチを想定しているか。
 
当社は創業当初から化粧品だけでなく、健康食品も扱っている。
 
今後は、スマートフォンなどで簡単にできるヘルスチェックなどのデジタルツールを検討し、スキンケアだけでなく「健康」の切り口からも顧客へアプローチしていく。
 
女性は、コミュニティーを作る能力が非常に高い。インストラクターが地域のイベント会場や小規模なコミュニティーに出向き、デジタルツールを用いたカウンセリングや健康チェックを数多く実施することにより、人と人とのつながりをより強固にし、新たな顧客層の開拓へとつなげていきたい。

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