中国を主戦場に化粧品・健康食品を展開するアクシージアの2025年7月期のEC売上高は、前期比15.9%増の111億6600万円だった。そのうち、中国ECの売り上げは87億900万円となっている。執行役員兼営業統括部長の王志華氏に、中国・日本での成長戦略を聞いた。
——今期までの振り返りを聞きたい。2025年7月期は、アクシージア全体の売上高が前期比10.5%増の134億7000万円だった。そのうち、中国EC売り上げは6割以上を占めている。2025年8月―2026年4月期(第3四半期)における中国ECの売り上げ比率は、前年同期比1ポイント減の64.7%となった。アクシージア単体で見ると、日本の自社ECの売り上げが前年同期比で大幅に増えている。
——中国EC市場を中心に展開しているが、景況感について聞きたい。市場全体では、需要そのものは引き続き大きいものの、以前のように「日本ブランド」「越境EC」「KOL起用」だけで伸びる市場ではなくなっている。一方で、中国消費者は絶え間ないプロモーションに疲弊している。大型セールイベント頼りの商習慣が弱くなり、最近はセールが日常化している。短尺動画やライブ配信の普及によって、大きなイベントを待たずとも、ライブ視聴時にお得な価格で買えるようになった。そのため、一年を通して日常的に商品が売れるようになってきている印象がある。
中国のローカルブランドが非常に強くなってきているが、日本ブランドの人気も昨年に比べ回復基調にある。
――御社の中国で人気のブランド「エイジーセオリー」について。美容サプリメント「AGドリンク」は、シリーズ累計販売数200万箱を突破している。「AGドリンク」などのインナーケア商品を主軸に、「飲むだけでなく塗る」という内外ケアを提唱している。「エイジーセオリー」では〝抗糖化〟を掲げ、糖化ケアの認知度向上に向けてコミュニケーションを図っている。
——中国・日本以外の第3市場は。東南アジアが好調だ。マレーシアは非常に好調で、イベント4日間でGMV(流通取引総額)が1億3000万円を達成し、ECモール「Lazada」の「LazMall Healthカテゴリー」では月間1位を記録。商品別売り上げでも1位~3位を独占した。非常に販売力の強いKOLを起用できたことが大きい。
マレーシアはREDなど中国SNSや中国発の美容情報に親和性が高い市場だ。中国で培ったライブコマース、KOL活用、越境EC運営のノウハウを横展開しやすい市場であり、東南アジアの中でも当社にとって再現性の高いエリアだと見ている。
——日本市場の展望は。2026年5月に発売した目元シート「アクシージア ビューティーアイズ エッセンスシート プレミアム グロウ」に注力している。枚数を少なくして価格を抑えることで、若い世代を始め、より多くの人に手にとってもらいやすいように設計した。
美容感度の高いインフルエンサーを起用し、「目元ケアの大切さ」を啓発する施策を打っている。「@cosme(アットコスメ)」やバラエティーショップ、ポップアップなど、オフラインの接点を拡大している。日本の直営店舗は、日本の新たな顧客との出会いにつながっている。
「TikTok Shop」にも注力し始めている。昨年10月に開始し、今年2月ごろに軌道に乗り始め、4月には一つのピークを作れた。
――今後の展望は。中国市場は今後も最重要市場の一つだ。プラットフォームごとの役割をより明確にし、自社ライブや旗艦店を通じたリピート購入を増やしていく。売り上げ規模だけでなく、利益率と顧客継続率を重視しながら、中国事業を再成長フェーズへ持っていきたいと考えている。