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2026.08.18

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【トップインタビュー】 伝食 田辺晃司社長「カニのテーマパーク開設、地元活性化へ」

田辺晃司氏


「甲羅組」のブランド名でカニや海産物をネット販売する伝食(本社福井県、田辺晃司社長)が新たな取り組みを開始している。今年7月16日には、カニに関するテーマパーク「かにファクトリー 甲羅組」を開設した。初年度の年間来場者数は50万人を目標としているという。田辺社長に「かにファクトリー 甲羅組」を開設した経緯や集客方法、ECとの連動性などについて聞いた。


一般客に体感してほしい


──「かにファクトリー 甲羅組」を開設した経緯は。
 
構造から実現まで、約2年間を費やした。以前から既存の加工場で見学スペースを設けていたが、キャパシティーは10人程度が限界だった。一般のお客さまを受け入れるには事前予約も必須で、結果として見学者の多くが取引先や金融機関に限られてしまっていた。しかし、当社が本当に見てほしかったのは一般のお客さまだった。
 
カニがどのように加工され、どう品質が管理されているのか。そのプロセスを透明化し、直接体験していただく場所を”オープンファクトリー”として再定義したいと考えたのが始まりだった。
 
せっかく足を運んでいただくなら、その場で最高のカニを食べていただきたい。そして、土産を買い、子どもたちが遊べる空間も提供したい。そうした”体験の付加価値”を大事にしたいと考えている。
 
──総工費は。
 
数十億円という投資額だ。施設の建設に向けて、国の補助金制度を活用した。総工費の最大3分の1を補助してもらえる制度だ。
 
──目標来場者数と、集客戦略については。
 
来場者数は年間50万人を目標にしている。集客については、高い費用のかかるマスメディア広告に頼るのではなく、SNSとウェブ広告、そしてプレスリリースによるメディア露出を主軸に据えている。今回、開設した福井県敦賀市は北陸新幹線の終着駅にもなっている。京都や大阪を移動する訪日客に、いかに敦賀に来てもらうか。旅行会社への営業も含め、攻めの姿勢で動いている。


O2Oは”実験場”


──施設とECサイトの連動についてはどのように考えているか。
 
私はこれを”実験場”だと捉えている。リアルとネットの融合は重要だが、あまり施設で「ECサイトで買ってください」と強く出しすぎると、顧客体験を損なう可能性も出てくる。
 
まずは純粋に施設で楽しんでもらう。その上で、持ち帰りが困難な大型商品はECサイトで購入できることを伝えたり、来場者限定のECサイトで利用できるクーポンを配布したりするなど、温度感を大切にしながら導線をテストしていこうと考えている。
 
──リアルでの体験が、結果的にECでの信頼性向上やLTV向上につながるとみているか。
 
その通りだ。店舗で実際にカニを剥く体験をしたり、加工風景を見たりした記憶は、次にECサイトでカニを買う際の安心感という武器になる。

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