ワールドとTSIホールディングスは10月14日、2027年3月1日付けで共同株式移転により、2社の完全親会社となる「インフィニティ・ユナイテッド」を新設し、経営統合を行うと発表した。ワールドとTSIHDは2027年2月25日に上場を廃止し、2027年3月1日にインフィニティ・ユナイテッドが東証プライム市場に新規でテクニカル上場する予定だという。
共同持株会社インフィニティ・ユナイテッドの代表取締役会長には現TSIHD代表取締役社長CEOの下地毅氏が就任する。代表取締役社長執行役員には、現ワールド代表取締役社長執行役員の鈴木信輝氏が就任するという。
2社は2026年12月24日にそれぞれで臨時株主総会を開催し、株式移転計画の承認を諮り、2027年2月25日に上場を廃止する予定だ。株式移転比率については、ワールドの普通株式1株に対して共同持株会社の普通株式1株を、TSIHDの普通株式1株に対して共同持株会社の普通株式0.8株を割り当てるという。
経営統合の背景には、国内ファッション市場を取り巻く事業環境が一因にあるという。両社によると、ファッション市場は供給過剰が10年以上続く状態にあり、産業コストの構造的押し上げにつながっている。さらに、輸入販売に軸足を置いたビジネスモデルにおいて、地政学リスクの高まりや、通貨安による調達コストの上昇といった課題にも直面しているという。国内人口の減少による市場のシュリンクや、インフレによるコスト上昇にも対処していく必要に迫られているとしている。
両社はファッション産業の大量生産・大量値引き・大量廃棄といった従来のビジネスモデルについて、環境負荷が非常に高く、持続性がすでに限界を迎えていると指摘している。そのため、新たなビジネスモデルへの転換が必要であるという共通認識もあるという。
こうした現状の課題や共通認識のもと、協議を重ねた結果、課題解決と企業価値向上に資すると確信するに至り、経営統合契約を締結したとしている。
両社のブランドポートフォリオについて、顧客層や販路、商材・価格などが、ほぼ重複しないという。事業基盤が補完関係にあり、各自の特長を活用することで、大きなシナジーを発揮できるという判断に至ったとしている。
経営統合によって見込まれる具体的な相乗効果としては、①事業インフラでのスケールメリットの追求②相互のノウハウやリソースの一体的運用による潜在成長余力の実現③質と量の両面で拡充される成長・人材投資の実行による新たな価値の創造――を挙げている。