テレビショッピング「ショップチャンネル」を展開するジュピターショップチャンネル(本社東京都、小川吉宏社長)は2022年12月から、商品を”売らない”番組を放送している。ラジオ番組のように視聴者から寄せられた声に回答し、新たな楽しみを提供している。番組放送の裏側に迫る。
番組名は「Oh!Cha15(お茶行こう)」。放送に当たり、事前に投稿テーマを募集している。1月15日の放送の投稿テーマは、「今年こそは〇〇をしたい!」。
実際に番組に、視聴者から「脱・ショートヘアー」「夫を奮い立たせ、いらないものは捨てさせたい」「ピラティスを復活させたい」などの声が寄せられた。その声に対して、「ショップチャンネル」の人気キャストが、自らの実体験も踏まえて回答した。
「Oh!Cha15」は平日のお昼の時間帯に10分間のみ放送する。通常のテレビショッピングとは異なり、商品の販売は行わない。
ジュピターショップチャンネルによると、「放送の間に何も販売しないラジオのような番組を放送することで、ちょっとした息抜きにもなる。『ショップチャンネル』の既存の顧客に楽しんでもらえている。コメントを読んできちんと反応することで、視聴者からの反応も良い」と話す。
スポットで放送するテレビショッピングの場合は、商品を販売することに焦点を当てるが、レギュラーで放送枠を持つ企業の場合は、商品を”売らない”番組の放送も有効かもしれない。
コロナ禍が収束し、消費者のテレビ離れも深刻化している。テレビ通販企業にとっては、見ている顧客をつなぎ留め、ロイヤルカスタマーに育成できるかが、重要になっている。ジュピターショップチャンネルは、他社では取り入れていない、少し異なる番組を放送することで、ファン化を促進している。
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