テレビ通販大手のQVCジャパン(本社千葉県、伊藤淳史CEO)の2023年12月期の売上高は、約1329億円だった。QVCジャパンは売上高を発表していないが、米国QVCの親会社であるキュレート・リテール・グループが発表した年次報告書で明らかになった。
年次報告書では、日本事業となるQVCジャパンの2023年12月期の売上高は、前期比7.0%減の9億4500万ドルだった。2023年の平均為替レート(140.59円)で換算すると、1328億5700万円となる。
コロナが5類に移行されたことで、消費者のリアル回帰が進み、テレビ通販で商品を購入する人は減少傾向にある。以前の取材で伊藤CEOは、「街中に人流が戻ってきており、当社としても、新たな施策を実行する必要がある」と話していた。
QVCジャパンは2023年、都内の複数箇所でオフラインイベントを実施した。同9月には、東京・北青山の「ZeroBase表参道」でポップアップショールーム「QVCウェルネスサロン2023」を開催した。表参道という若年層からシニア層まで訪れる地域でイベントを実施し、新規層への認知拡大に注力した。
9月8日には、サプライズゲストとして、アーティストのMatt Rose(マット・ローズ)が来場し、会場からインスタグラムでライブ配信を実施した。後日、そのライブ配信を見て来場したユーザーが多くいたという。
コロナ特需も終わり、新規顧客獲得のため、QVCジャパンは精力的にオフラインへ進出している。2023年12月からは期間限定でメタバース空間での買い物体験も提供している。今期は若年層など、今まで取り込めなかった層を獲得し、さらなる売上高の増加につなげたい考えだ。
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