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2024.04.01

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【トップインタビュー】ユーグレナ 金城煥(ふぁな)ヘルスケアカンパニーCEO「サティス製薬などグループ間のシナジー創出」

微細藻類「ユーグレナ」を原料とした健康食品や化粧品の通販を展開するユーグレナは2024年、CoCEO(共同最高経営責任者)2人をトップとする新体制を発足した。健康食品や化粧品の通販を展開する、LIGUNA(リグナ、本社東京都)やMEJ(エムイージェイ、本社東京都)、エポラ(本社愛媛県)などのグループ会社をそれぞれ伸ばしつつ、キューサイに並ぶブランドを育てていく計画だ。グループ化したサティス製薬(本社埼玉県)との連携も強化するという。ユーグレナの上席執行役員ヘルスケアカンパニーCEOを務める金城煥(以下ふぁな)氏は、「グループ一貫体制でシナジーをさらに創出する」と話している。



今期売上高は450億円以上に

──1月にヘルスケアカンパニーCEOに就任したふぁな氏に、ユーグレナの通販事業について、思うところを聞きたい。

ユーグレナの2023年12月期の連結業績におけるヘルスケア事業の売上高は414億円だった。そのうち、約6割をキューサイが占めており、残りを、ユーグレナ、エポラ、LIGUNA、MEJの4社で売り上げている。4社の売り上げは、キューサイに比べるとまだまだ小さいが、伸び代があると考えている。

2024年12月期の連結売上高は、2月に株式を取得したサティス製薬の売り上げが加わることから、400億円台後半に増加する見込みだ。2026年12月期には、売上高500億円の達成を目指している。

グループ全体として、2024年は、既存の通販を含めたD2C事業にさらに注力していくことを考えている。MEJの「C COFFEE」を中心に、ドラッグストアなどのリアルの販路は少しずつ広げていく計画だ。

ファミリー層を狙う


──グループ会社それぞれの戦略について聞きたい。

ユーグレナとしては、2023年は、「オンライン強化」を通販の戦略として掲げていた。

2024年は、オフラインでの展開も積極的に行っていくことを考えている。
 
当社の製品のメリットを体感しやすいのは、60代以上の世代だ。その世代が購入しやすい広告、販売チャネルに注力していく。
 
60代以上のお客さまに向き合いながら、次に注力したいのが、30~40代のファミリー世代だ。
 
ファミリー世代に「面」でリーチできる販売、広告、機会を探していく。

ユーグレナの主力の食品ブランドは、「からだにユーグレナ」だ。主力ブランドを入り口に、化粧品の「one(ワン)」や「NEcCO(ネッコ)」「CONC(コンク)」といった化粧品のクロスセルにつなげていきたい。

LIGUNAが展開する「akyrise(あきゅらいず)」は、独特な漢方の世界観で長く強く支持されている。長年のウェブ広告や販売のノウハウも持っている。そこに、ユーグレナが持つ、オフライン広告のノウハウや商品企画、開発力を合わせ、さらなる売り上げの成長を目指す。

1月には、広告のクリエーティブも一新した。

エポラは、高価格・高機能の健康食品や化粧品を展開している。現在は、サティス製薬と商品開発した「エポリペアエッセンスナイトウォーム」という夜用温感美容液が好調だ。

「epo」というブランドのアイデンティティーを大事にしつつ、物流倉庫やバックオフィス機能などは、グループ統合で進めていく。
 
MEJが、主力とするダイエットコーヒーの市場は、大手食品メーカーも参入するなど、競争が激しくなっている。2024年は、「元祖ダイエットコーヒー」という知名度を利用しつつ、ドラッグストアなどのリアルのチャネルの展開を加速したい。

バックオフィスを統合


──2月に化粧品ODMのサティス製薬を買収した。どんなシナジーがあるか。

サティス製薬は、製品の研究開発や商品企画のノウハウを多数持っている。そのため、それ以外の販売やバックオフィス機能などの最適化を図り、サティス製薬が「ものづくり」に集中できる体制を作る。

ユーグレナ・グループは、リアルチャネルへの営業力や、EC・通販の実績を持っているため、サティス製薬の商品企画・開発の技術力との間でシナジーを創出できると考えている。




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