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2024.04.01

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DHC、不正検知サービス「ASUKA(アスカ)」活用でECサイト運営を円滑化

田中絵里子主任(写真右)と井草竜太課長

ディーエイチシー(DHC、本社東京都、宮崎緑社長)は、健康食品(ヘルスケア)や化粧品(ビューティー)の通販業界大手として市場をけん引している。2023年1月にオリックスにグループ入りし、組織改革を推し進めることでさらなる成長を目指している。

DHCの会員数は約1600万人。健康食品が好調な一般流通チャネルのほか、直営店舗を全国に95店舗構え、顧客との接点を広げることで高いブランド認知を維持している。
 
海外事業も積極展開する。中国や台湾などで100億円、米国や東南アジア圏でも40億円の事業規模があるという。特に、中国国内では直営店舗200店を展開しており、海外戦略についてもさらに成長を目指している。

チャージバック4倍が導入のきっかけ


好調な海外からのニーズを取り込もうと2019年に立ち上げた「英語サイト」が転機となった。DHCの製品は以前から海外で人気が高かったこともあり、ニーズに対応しようと「英語サイト」を立ち上げて順調に売り上げを伸ばした。

売り上げが増えていくと一方で、不正購入も比例して増えていく傾向にあり、「不正のターゲットにされてしまった」(IT統括ユニットインフラストラクチャーグループ・田中絵里子主任)と振り返る。

2020年に英語サイトを閉鎖するまで1年間のチャージバックが前年と比べて4倍になり、この打撃を受けて、「不正検知システム」の導入の検討を始めたという。

コスト、短期間での導入が決め手


アクル(本社東京都、近藤修社長)が提供する、クレジットカードの不正利用検知・認証システム「ASUKA(アスカ)」は、取引しているクレジットカード会社からの紹介で知ったという。導入するに当たって数社のサービスを比較・検討した。「低価格で費用対効果の高い点と導入実績、導入まで2ヵ月という短期間で工数をかけることなく、限られた社員で対応できた」(同)ことから、2020年10月に「アスカ」の導入を決めた。

「アスカ」を導入する前は、自社のシステムで購入金額や商品数などの条件を設定し、疑わしい注文を手作業で抽出し、受注部門の社員が毎日、目視で確認していたという。

不正かどうかの見極めは確認する社員の判断になっていたことで精度にばらつきが発生。「経験と勘で対応していたため、正しい注文もブロックする恐れもあった」(IT統括ユニットインフラストラクチャーグループ・井草竜太課長)と話す。精神的にも負担が大きかったようだ。

チャージバックが大幅に減少


「アスカ」導入後の成果については、2022年の1年間でチャージバックがピーク時の3分の1、2023年は7分の1にまで金額が減少し、直近5年間で最も少ない水準に減少した。

また、目視だった不正注文の確認作業の項目が大幅に減少し、作業負担が軽減したことで、本来の顧客対応業務の時間を増やすことができた。「定期的に打ち合わせの機会を設けてもらい、日々のチューニング作業など細かく対応していただいている」(同)。

最近は不正の手口が巧妙化していることから、自社だけで時間と人手をかけて対応するのは難しくなっているとみる。精度の高い「アスカ」を活用することでブランドを棄損することなく、安全に利用できるECサイトの運営を続けていく。


<不正検知サービス「ASUKA」サービス概要>

物販ECをはじめ、旅行、サービスなど2万社以上のECカード加盟店に導入されているクレジットカードの不正検知・認証ツール。日本で開発され、日本の住所にも対応可能な不正対策ソリューションだ。EMV3Dセキュアを併用した不正利用対策をはじめ、クレジットマスターアタックと呼ばれる大量アタックの対策として活用が期待できる。申し込みから導入まで最短1~2週間での利用を実現。決済数に応じた従量課金性ではなく、毎月プランに応じた固定額が発生する固定価格制を採用している。




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