我慢してやり過ごす
――「月経」を表示する機能性表示食品は、どのようにして開発に至ったのですか。「わたしプロローグ」の機能性関与成分は、「CP2305 ガセリ菌」という乳酸菌で、「ココカラケア」という、別のメンタルケアや睡眠ケアの機能性表示食品にも配合されています。「脳腸相関」の考え方から、メンタルケアの機能性があることは分かっていました。
徳島大学との共同研究で、「CP2305 ガセリ菌」に、月経前の一時的な晴れない気分や精神的疲労感、眠気を軽減するという機能性が確認されたのをきっかけに、2021年に商品化の検討を開始しました。
これまで、月経などの女性特有の課題については、サプリを飲んでケアするという発想がありませんでした。サプリで「フェムケア」を訴求するという点が、とても新しいと考えています。
「フェムケア」をテーマにした展示会などで多くの女性と話をすると、生理に関する悩みを我慢してやり過ごしてきた女性が圧倒的に多いことが分かりました。「生理で辛いときは、我慢して寝る」「好きなものを食べて忘れるようにする」といった声が聞かれます。ただ、それは根本的な解決になっていません。
痛みを伴う症状などは、医療機関を受診したほうが良いと思います。ただ、生理に伴うストレスなどのケアは、「病院に相談する」という発想にならないのではないかと思います。
生理にともなう精神的ストレスは、人によって度合いが違いますし、タイミングによっても異なります。激しく落ち込む人もいれば、イライラして怒りを抑えられず、パートナーに当たってしまう人もいます。
こうした課題こそ、当社の乳酸菌サプリでお応えできるものと考えています。
生理に伴う精神的ストレスは、本人だけの問題ではありません。パートナーと悩みを共有することもいいかと思います。当社の製品をきっかけに、女性の生理時の精神的ストレスについて、多くの人に知ってもらうきっかけになればと考えています。
男性の購入者も
――「わたしプロローグ」の発売から1カ月余りですが、販売状況はいかがですか。発売前の事前予約もたくさんあり、好調に推移しています。当社の既存製品のお客さまのボリューム層は60~70代ですが、「わたしプロローグ」は30~40代の人がボリューム層となっています。
男性のお客さまもいることが驚きでした。奥さんや娘さんにプレゼントするという目的で購入する人もいるようです。
ウェブ広告は現在、インスタグラムやX(旧ツイッター)などのSNSで配信しています。
今後は、「安心して飲める」という点を強く訴求して、認知を拡大していきたいです。
生理に伴う悩みについはこれまで、友人や家族も含めて、他人に話しづらいという雰囲気がありました。個人的に、そうした悩みを発信できるコミュニティーを作れないか、考えています。
生理について、自由に発信できる場を作り、「サプリメントで生理の悩みをケアできる」ということを知ってもらい、市場を拡大させていきたいです。