家電ECのストリームの2024年1月期におけるインターネット通販事業の営業利益は、前期比35.8%減の4億8800万円だった。他社が販売価格を下げる中、同社も家電商品において販売価格を調整した。粗利率の低下が減益につながったという。
家電EC業界は消費者のリアル回帰により、多くの企業が業績を悪化させている。コロナ禍で需要の高かったテレワークグッズや生活家電などの販売に苦戦している。
ストリームでは、旅行などで使用するデジタルカメラの販売は好調だった。一方、生活家電、テレビ、パソコンなどの販売は伸び悩んだ。2024年1月期のネット通販売上高は、同9.4%減の262億3200万円だった。
「楽天市場」「ヤフーショッピング」「アマゾン」などの外部サイトでは、ポイントを還元する販促施策の展開に注力した。HDD、スマホ、デジタルカメラ、カメラ用レンズの販売が好調だったという。
今後はネット広告やSNSを活用したマーケティング活動とともに、売れ筋商材の確保、在庫適正化を引き続き推進していく。「楽天市場」などの外部サイトにおいては、引き続き販売促進イベントに積極的に参加していく。2023年に出店した「dショッピング」など、新たな販路を活用し、さらなる販売促進を図る。
2024年3月からは、新たにアナログなマーケティング活動を開始した。大手新聞の朝刊に「大型家電の配送・設置サービス」の折り込み広告を出稿し、新規利用者の獲得に努めている。
「当社は冷蔵庫や洗濯機などを配送・設置するサポートを提供している。電話でお客さまの疑問を解消できるため、今まで店舗で接客を受けてきた人を取り込んでいきたい。実際に既に問い合わせも寄せられている」(右田哲也取締役)と話す。
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