消費者庁は4月12日、小林製薬の紅麹問題を受けて行っていた機能性表示食品の健康被害に関する総点検について、中間結果を公表した。2015年の機能性表示食品制度が始まってから9年間で、医療関係者から事業者に対する健康被害の報告が、18製品で延べ117件あったとしている。消費者庁によると、健康被害報告のあった事業者が消費者庁に届け出なかった理由としては、「『死亡例がない』『特定の症例の集積ではない』などの理由から、確実性がないと判断した」といった意見が寄せられたとしている。
消費者庁が公表した機能性表示食品約7000件の総点検の中間結果の集計期間は、調査を開始した3月28日から4月11日24時までのあいだだとしている。調査の締め切りとしていた4月12日1日分は含まれていないという。
消費者庁は、医療関係者から健康被害報告があったとされた18製品について、具体的にどの製品に関するものかについては公表していない。一つの製品で何件の被害報告があったかなどについても明らかにしていない。
調査で分かった健康被害は、「下痢」や「発疹」といった症状で、いずれも軽症だったという報告となっていたという。報告された症例は、機能性表示食品との因果関係は明らかになっていないとしている。
健康被害があったという117件の報告は、機能性表示食品制度が始まった2015年からの9年間にあったもので、初期に報告があったものも含まれているという。現在販売されていない製品や、すでに撤回された製品も含まれているとしている。
消費者庁では今後、健康被害報告があったとされた18製品について、専門家の意見などを踏まえた上で、製品名を公表するかなどについて、判断するとしている。
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