今後の展望について、橋本舜CEOは「2029年には売上高1000億円を目指していきたい」と強調した。
ベースフードは自社ECサイト以外に、モールに出店する他社ECサイト、卸、海外で商品を販売している。自社ECサイトの売上高は、同46.6%増の90億8000万円だった。新商品や商品リニューアルのプロモーションを積極的に行った結果、定期会員数が伸長し、20万6000人(前期は16万3000人)にまで拡大した。
他社ECサイトの売上高は、同16.8%減の10億6000万円だった。自主回収後、一時的な在庫不足が懸念された商品を他の販売チャネルに優先して回したことや、大型商戦を見送ったことにより、通期売上高は前期を下回った。第2四半期以降、自社ECサイトと他社ECサイトの売上高は、減少傾向にある。
「第3四半期、第4四半期の推移は意図したものではない。自主回収の対応や品質保証のための万全の施策、リスク対策を行った結果が、このような形で表れている。これらの影響は2025年2月期の第1四半期まで一定程度残ると考えている」(橋本舜CEO)と説明する。
卸売上高は同93.9%増の45億9000万円だった。
「チャネル別に売上高の推移を見ても、バランス良く成長していることが分かる。自社ECでの初回購入者にアンケートを実施したところ、約46%が『小売店で買ったことがある』と回答した。したがって、小売店が定期購入の認知やトライアル拡大に貢献していると考えている」(同)と話す。
2025年2月期の売上高は、同28.2%増の190億6000万円、営業利益は1億6000万円を予想している。来期は新商品をプロモーションの柱に、獲得効率の回復を図る。
特に2024年3月に発売した「BASE PASTAソース焼きそば」は想定を超える販売数を記録した。男性顧客からの支持が高く、顧客層の拡大に寄与する見込みだという。卸はスーパーを中心に展開店舗数を拡大していく。新商品を切り札に、売り場面積を拡大し、1店舗当たりの売上高の増加を目指していく。