LINEヤフー、2024年3月期 取扱高減少は”底打ち” 前期比1.7％減の1兆6658億円

LINEヤフーの2024年3月期の国内ショッピング取扱高は前期比1.7％減の1兆6658億円だった。「LYPプレミアム」の開始により、国内ショッピング取扱高の減少は止まったという。
　
国内ショッピング取扱高は2021年以降、減少している。

「2022年の下半期から、『ヤフーショッピング』においてコスト最適化を進めてきた。これまでの多くのポイントを配布する戦略から、2023年はポイントの配布を抑える戦略に変更した。そのため、取扱高は減少した。一方、利益面は改善することができた」（坂上亮介上級執行役員CFO）と減少理由を説明する。
　
2022年以降、「ヤフーショッピング」においては、（1）主に翌日に商品が届くこと（2）UI/UXの改善（3）「LYPプレミアム」の開始─などに注力した。

「LYPプレミアム」の提供開始後、順調に会員数は増加している。2024年1-3月期の新規会員数は127万人と急拡大している。

コマース事業の売上収益は同3.6％増の8215億円だった。子会社のアスクルやZOZOのEC事業の成長が寄与している。

今後の方針として、LINEヤフーはプロダクト強化に注力していく。さらに（1）「LYPプレミアム」（2）「LINEリニューアル」（3）「ヤフージャパンアプリ」のリニューアル─などを実施する。さらなる検索、コマース、広告、「PayPay」のサービス成長につなげていく考えだ。

「LINEアプリ」のリニューアルは2024年度中に実行できるよう進めており、「LINE」起点のショッピング体験の提供を目指していく。

「ヤフージャパンのアプリ」も2024年度中でのリニューアルを計画している。

「ヤフージャパンアプリ」とコマースとの関係性については、「特に考えていない。ヤフージャパンのアプリは『コンテンツ』『豊富な情報を届ける』場になる」（同）と話す。