弁当は、理想的な食事の「教材」と位置付ける。サービスを利用し続けてもらうのではなく、利用者自身で食生活をコントロールできるようにサポートし「卒業」してもらうことを目指す。
コンサルティングは、管理栄養士が利用者の自宅を訪問するところから始まるという。キッチンや冷蔵庫といった環境を確認して、悩みや普段の食生活、目指したい姿などについてヒアリングをする。平日に外食が多い人には、いきなり自炊を勧めるのではなく、土日の食生活の見直しを行い、コンビニの利用が多い人には選び方を伝えるというような、利用者ができるところから改善を図る。
利用者と共に3か月、あるいは半年などの計画を立てて、食生活の変容に取り組む。「食事に関する専門知識はAIに聞けば答えてくれるが、それを実践できる人ばかりではない。当社の管理栄養士が寄り添って利用者のことを考えながら、時には挫折しそうになる気持ちを励ましながら、パーソナライズされた栄養指導を行っている」(宮崎吉昭社長)。臨床心理学の専門家と寄り添い方の勉強も進めているという。
サポートを終了した人も含めた利用者を対象に、年に1度、理想的な食生活を見直す「食生活の検診」を行う。サービスを20年提供し続け、ファンを増やしている。現在はサービスの提供エリアは限られるが、ネットワークを利用したエリア拡張の検討を進めているという。