消費者庁、業務停止命令6カ月 美容クリームECに誇大広告で

消費者庁は9月10日、美容クリームを通信販売するASUNOBI（アスノビ、本社東京都、武藤竜也社長）に対し、特定商取引法に基づく6カ月間の業務停止命令を行った。同社は、ランディングページ（LP）に遷移させる広告ページにおいて、「7日でシミが消滅」「回数縛りなし」などと表示していたという。消費者庁は、誇大広告と特商法で定められた表示義務違反を認定した。

消費者庁によると、同社は2025年1月から2月にかけて、自社のウェブサイトで販売していた美容クリーム「ピュアリースキン シルキータッチ モイスチャークリーム」の広告について「シミが完全消滅」「シワが3日で消える」などと、商品の効能を誇大に宣伝していたという。

初回価格を1980円（税込2178円）とし、「購入回数の縛りなし」「1回限り」といった表示を多用。消費者に対して、1本だけの購入ができるように表示していた。

実際は、商品購入ボタンを押すと定期購入となり、解約には1万円を超える違約金が発生する仕組みになっていたという。

同社が昨年8月に設立されて以降、国民生活センターに寄せられた相談は2900件を超え、その約8割が50代以上の消費者だったという。

消費者庁は、こうした不当な表示が消費者に著しい損害を与えるとして、業務停止命令に加え、再発防止策を講じるよう指示。武藤竜也社長に対しても、同様の業務を新たに始めることを禁じた。