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2024.01.19

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高島屋、冷凍ケーキ約3分の1が破損 「冷凍時間」など見えてきた対策

高島屋がECで販売していた冷凍クリスマスケーキが複数破損していたことが2023年の年末、話題となった。高島屋は12月27日、今回の破損の原因について「商品の製造委託先や、配送委託先に対して調査を行ってきたが明確な原因を特定できなかった」旨を発表している。同業者はどのような対策を講じるべきか、複数の関係者、識者を取材し対策を探った。


破損件数は807件


破損した冷凍クリスマスケーキの販売個数は、2879個。その内、破損件数は807件(2023年12月27日時点)だったという。
 
高島屋では、破損の原因について、独自の調査結果を踏まえ「特定をすることは不可能」と発表している。

ただ、原因や対策が分からなければ同業他社も「明日は我が身」のリスクにおののかざるを得ない。本紙は関係者や識者に取材し真相に迫ろうと試みた。


冷凍時間が短縮


通販関係の物流事業者数社に取材したところ、ほぼ共通していたのが「物流ではなく製造側の問題ではないか」という意見だった。
ただ、同ケーキについては前回(2022年)も2500個ほど販売したが、大きな問題は発生しなかったという。

ケーキの製造元の企業に問い合わせたところ、「取材は受け付けていない」と回答した。

今回は前回(2022年)から、凍結時間に変更があった。高島屋は会見で、冷凍時間が短くなった要因として、「イチゴの入荷が遅れた」ことを挙げている。2022年は2週間をかけて冷凍していたが、2023年は冷凍時間を20~25時間に短縮したという。

この冷凍時間が十分だったか両論がある。

高島屋は、「凍結時間に変更があったが、事前の凍結試験や実際のサンプル検査において、問題はなかった」との見解だ。


理想的な冷凍時間とは


冷凍ケーキをECで販売するCake.jp(ケーキジェーピー、本社東京都)に、理想的な冷凍時間について聞いたところ「使っている原材料や工程、ケーキの大きさにもよるが、24時間程度でおおよそ冷凍は完了すると考えている」と話していた。

ただ「まとめて冷凍したりすると冷気が行き届かず、半冷凍状態になることもある。バッファ(余裕)を見て48時間程度冷凍してから出荷する事業者が多い印象だ」とも付け加えた。「実際、積み重なって保管した状態で冷凍した場合、24時間経過しても凍っていない商品を見かけることもある」と言う。
 
「余裕を見た冷凍時間」など、同業者が冷凍ケーキを扱う食品通販・EC事業者が、少なくとも講じておくべき対策はありそうだ。




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