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2025.12.15

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【化粧品の対面販売の現場】「サロン ド フルベール尾道向島店」 藤本博美オーナー「目の奥の輝き」がエネルギーに

藤本博美オーナー

クラブコスメチックス(本社大阪府、中山ユカリ社長)が展開するサロン形式の化粧品ブランド「サロン ド フルベール」では、広島県尾道市の離島の向島(むかいしま)でサロンを経営する藤本博美オーナーが、地域経済に貢献する販売活動を行っている。コロナ禍の厳しい状況でスタートしてから、わずか数年で、地域トップクラスの年商800万円を達成しているという。その原動力は、お客さま一人一人の「目の奥の輝き」を生み出したいという姿勢と、地域経済全体を盛り上げようという熱意にあるそうだ

「一対一」の対話が成功へ


--サロンの仕事を始めるきっかけを教えてください。

もともと、クラブコスメチックスのグループ会社のマリークワントコスメチックスで、店舗の店長やエリアマネージャー、本社での美容部員教育などを経験し、20年勤務していました。

そんな中、サロンオーナーとして独立するという働き方を会社から提案され、「サロン ド フルベール」の仕事を始めることになりました。

最も大きな違いは接客のスタイルでした。前職は百貨店などのオープンスペースで「一対多」の接客でしたが、フルベールは「一対一」で、お客さま一人に1時間半から2時間、じっくりと向き合います。

たった一人のためだけに時間を使って、その人のための美容を伝えることが、深い信頼関係を築く基礎となっています。

--接客で心掛けていることを教えてください。

「お客さまの目の奥がキラりと光った状態で帰っていただけたか」を、必ず確認しています。

ご来店された時よりも疲れが取れ、心がほぐれて、「また来月もここに来たい」とワクワクしてくださっているかを見ています。

その表情を見て、「よし、今日もがんばっていただけているな」「お客さまにとってサロンに来る時間が、なくてはならない時間で、ライフスタイルの一部になっているな」と確信できた時に、私のモチベーションも最高潮になります。その小さな確認の積み重ねが、毎日のエネルギーになっています。

どんな時も「自然体」でいることと、お客さまが初めて来店されても、安心して心を開いていただけるような「安心感」のある空間づくりにもこだわっています。毎朝、お客さまと同じように「ああ、気持ちいい」と思えるよう、徹底的に掃除をし、自分の心を整えてからお客さまをお迎えするようにしています。


挫折経験が強みに


--新規のお客さまはどのように獲得しているのですか。

新規のお客さまの9割以上が、既存のお客さまからの紹介です。

私自身が10代の頃に肌荒れで悩み、鏡を見るのも嫌な時期がありました。その経験から、お客さまの肌の悩みに

一緒にきれいになろう」と寄り添えることが私の強みだと気づきました。

肌がきれいになることで、お客さまの性格が明るくなり、恋人ができ、結婚し、家族が増えていく。そんなお客さまの人生のステージを一緒に歩んでいることに、この仕事の最大の喜びを感じています。その「感動」を体験してくださったお客さまが、ご自身の家族や大切なご友人に紹介してくださっていると思います。

 

--「尾道向島」という立地へのこだわりはありますか。

向島は尾道の対岸にある島で、人口の少ない商圏です。最初に出店する際に、本社からは「難しいのでは」と言われたこともありました。だからこそ、ここを「日常のバタバタから離れられる特別な場所」にしたいと考えました。

車で海を渡って来店してくれるお客さまには、ただエステをするだけでなく、島内のおいしいお店やスポットをリサーチして案内しています。お客さまがサロンに来るついでに島を巡り、地域のお店とつながっていくことで、向島自体が活性化していくと考えています。商工会にも加入し、地域全体を盛り上げる活動にも積極的に関わっています。

私は、お客さまの人生を一緒に歩んでいくこの仕事が大好きです。70代、80代になっても現役で、この仕事を続けていきたいです。

ここ2年で「私も一緒に働きたい」と言って未経験から勉強し、スタッフになってくれる人もいます。さらに、思いに共感し、フルベールの良さをもっとたくさんのお客さまへ伝えていきたいと、独立して自分のサロンを持って活躍する仲間も増えてきました。この「喜びの連鎖」をこれからも広げていきたいと考えています。

AIの発達でいろいろなことが便利になっている今だからこそ、人のぬくもりや温かさ、心を通わせるワクワクを大切にしていける人でありたいです。


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