ヨシケイグループの愛媛、香川、高知の3県のフランチャイジーを手掛けるフードサポート四国(本社愛媛県、林雅広社長)は、ヨシケイ事業の配送員「スマイルスタッフ」の業務改善を進めることで、安定した配送員の確保に成果を上げている。会員制度を始めたほか、冷凍パンの宅配事業にも乗り出して多様なニーズに対応する。林雅広社長に聞いた。
──2025年7―12月期(中間期)の業績は。
当期に限ったことではないが、コロナ禍によってさまざまなことが変わっている。消費マインドの変化に加えて、2025年は3回(2・6・9月)に渡って商品の値上げを実施したことが影響している。仕入れ価格の高騰に伴い、経営が難しくなったことから値上げせざるを得ない状況だった。
当期は、インフレにどう対応していくのかということを主眼に置いている。具体的には、営業所を数店舗閉鎖し、配送車両も減らすなど全体的に事業規模を小さくし、縮小均衡を図ってきた。値上げの影響も大きく、年間で10%ほど顧客数が減少している。
コロナ以降は売り上げや顧客数を伸ばす方針はとらなかった。コロナ禍では、チラシのポスティングなどの営業活動をせずに、配達だけに専念してもらうような方向性でやってきた。社員の定着率に影響が出てきてしまうことを懸念していた。
──デジタルへのシフトも進んでいる。
コロナ禍をきっかけに、配送員と営業を兼ねる「スマイルスタッフ」がこれまで対面のみで実施していた注文をアプリ(ウェブ)でできるようにし、現在では全体の7割のお客さまに利用いただいている。
コロナ禍以前は、メニューブックを手渡して、その場で注文を取り、配達をして現金で集金するというのが業務の流れだった。コロナ禍をきっかけに、キャッシュレス化が100%となり販売員による集金作業がなくなった。注文方法もアプリを活用していつでも注文できるようにしている。決済方法は、銀行からの口座振替が最も多く、クレジットカードでの支払いが可能だ。
ヨシケイ開発が提供する「スマイルサポート」という仕組みを活用している。全ての販売員に専用のモバイル端末を配布し、注文入力や配送情報、顧客情報の照会・確認がリアルタイムで行えるようになり業務効率が飛躍的に向上した。
ウェブ注文の推進策として、顧客がアプリやウェブサイトから直接注文できる体制を整えたことで、手書きの注文書を回収・集計する手間が減った。さらに、「LINE WORKS」を活用し、顧客と配送担当者が直接連絡を取り合えるようにしたことで、非対面でのコミュニケーションが可能となり、利便性が高まった。こうした取り組みにより、スマイルスタッフの業務負担が大幅に軽減され、一人一人に寄り添った質の高いサービス提供に集中できるようになった。
──食品宅配企業で配送と営業を分業する傾向もあるが。
分業は考えていない。正社員が対面営業でお客さまになっていただいた人は、どんな人が届けてくれるのかに関心が高い。営業してくれた人がそのまま配達もしてくれればお客さまも安心して継続利用につながる。
──会員制度を活用している。
2022年8月に開始したウェブ会員サービス「Smile+(スマイルプラス)」は現在までに1万数千件の登録がある。会員になることでヨシケイの利用金額に応じて、ポイントが貯まり、使えるサービスで、クーポンのプレゼントや会員限定の企画も行うことで付加価値を高めている。
実際にどんなお客さまが利用しているのかという情報を得ることも一つの目的だった。これまでポイント制度は紙ベースのアナログで実施してきたが、デジタル化することで販売促進にも活用することができる。
──冷凍パンの宅配事業について聞きたい。
「ベーカリー&マルシェをもにぱん」で人気のパンなどを急速冷凍して宅配するサービスだ。これまではアプリ内でのみヨシケイのお客さまに案内してきたが、2月からはアプリ以外での販売も始めたところ、想定以上の注文をいただいている。
3月からはパンだけで新規顧客開拓を始める。「お試しセット」を開発し、ヨシケイユーザー以外にも広く販路を広げることで、パンを入り口にミールキットの新規顧客獲得につなげたい。
