乳酸菌加工食品「マナヴィー」を主力商材にするアージュセルビス(本社大阪府、本田正治社長)は地域に根差した「代理店制度」に切り換えて約2年が経過し、第二の創業期として事業を進めている。企業理念「超高齢社会を長寿社会に変えるため」の推進を掲げつつ、40~50代の現役世代に焦点を当てたサプリメントの販売戦略を描いている。本田社長に今後の事業の展望とサプリメントに対する思いについて聞いた。
──2026年8月期の事業の進捗については?
規模の拡大を追うのではなく、あえて「本質の追求と基礎固め」を最優先する道を選んだ。20年あまり健康食品業界に携わるなかで、急拡大がもたらす脆さも見てきた。今は、抗加齢(アンチエイジング)医療を専門とする医師などの研究者との取り組みを含めて「製品の科学的根拠を固め、愛用者の満足度を極限まで高める」という、土台作りに力を注いでいる。
当社の製品を求める人は漠然とではなく、明確な目的を持って購入している。さらに、店頭などで気軽に購入する製品とは違い、期待値が高く、攻めた製品が求められている。
当期は、専門家とともに、徹底してエビデンス(科学的根拠)を追求し、本当に実感できるものだけを世に送り出すことに力を注いできた。このほど、予防医学に精通した専門医の監修を得て、アマゾンで主力のサプリメント「マナヴィー」の販売を始めた。
ECサイトに専門医のコメントを掲載しつつ、「マナヴィー」の特徴である主力成分の「ナノ型乳酸菌nEF」や抗酸化成分として期待できる「メロングリソディン」、天然由来の「ビタミンD3」などの素材に関する説明を充実させて分かりやすさを追求した。売り上げの数字以上に、既存のお客さまのLTV(継続期間)や満足度という質の部分で、今までにない手応えを感じている。こうした愚直な姿勢が、今の信頼につながっていると自負している。
──代理店の拡大状況はどうか?
「こころ・からだ・つながり」の三つの要素全てから地域の人を支えるためのコミュニティーで、健康に関する情報提供や製品を案内する「健康学習会」を開催している。前半に食生活を主体にした健康に関する話をしていったん終了し、後半は興味があって残ってもらった人に製品を案内している。
代理店の種類は、販売地域が限定され、広告で集客できる「エリア代理店」と、地域を限定されることなく副業感覚で販売活動ができる「フリー代理店」がある。
「ASCメイト」という正しい健康情報の共有を支援する制度も始めた。健康学習会や説明会に案内(橋渡し)いただくことで、少額の紹介謝礼を得られる仕組みだ。製品の購入義務などの条件もないため、共感いただいた方ならどなたでも安心かつ気軽に取り組めるようにしている。
──代理店への販促サポートも充実させている。
ティー・エム・ピー(本社兵庫県)が提供するアプリ「パットnavi」の導入を進めている。製品に関する情報のほか、健康学習会の申し込み、スケジュールなども把握できる。
URLを提案したい人に送るだけで集客につながる。定価販売するアマゾンのECサイトを見てもらうことで、代理店から割安で購入できる提案につなげていきたい。
──製品づくりへのこだわりとは?
原材料費の高騰など厳しい面はあるが、コストを優先して成分量を削れば、それはもう当社の製品ではない。お客さまが期待しているのは、安さではなく「攻めのコンディション」を作れる品質だ。より良く生きたい、全力で生きられたらと願っている人が多い。
開発にあたって私が常に心に置いていることを表現するために考え抜いたのは「立ち止まれないあなたを内側から支え抜く、攻めのコンディションへ」という言葉だ。
当社の製品の愛用者は40~50代の現役世代ということが分かってきた。単に守るだけでなく、明日の自分に期待できるような、内側からの活力を提供し続けるというこの一線は何があっても譲れないとの思いがある。
──今後のビジョンについては?
2027年以降は原点回帰、誠実な進化だ。20年前から変わらない健康への情熱に、最新のエビデンスに著名な専門医からのお墨付きをもらえるという武器が加わった。私が目指すのは、派手な広告に頼らなくても、愛用者の方が「自分が選んだものは間違いなかった」と誇らしく思えるようなブランドに育てることだ。一歩一歩だが、確実にその理想に近づけていきたい。
